木造の外壁と赤い瓦屋根に白い煙突。この洒落た洋館が「ヴォーリズ記念館」です。ヴォーリズが妻の一柳満起子（ひとつやなぎまきこ）とともに暮らした居宅の一部が開放されており、ヴォーリズの遺品や、直筆の書などが展示されています。
キリスト教伝道を目的に来日し、生涯を終えるまで近江八幡に留まり、すべてを社会事業のために捧げたヴォーリズ。記念館では、展示物はもちろん、建物の中からも外からも、隣人を愛し、まちを愛したヴォーリズについて様々なことを学べます。

1907年に建てられた「アンドリュース記念館（旧近江八幡YMCA会館）」は、ヴォーリズが設計した最初の建物です。以前は春と秋の特別公開期間を除いて中に入れませんでしたが、2Fにナッツとドライフルーツのお店「Going Nuts!」がオープンしたことで、営業日には店舗エリアに限り入れるようになりました。ヴォーリズ建築の特徴でもある「ゆるやかな階段」をのぼった先のドアを開けると、そこにはアメリカの西海岸をイメージさせる空間が広がっています。商品のディスプレイやパッケージもおしゃれで、あれこれ見ているだけでワクワク！見た目だけでなく、美容や健康にも効果が期待できるナッツやドライフルーツは、プレゼントにも喜ばれそうです。

町家が軒を連ねる近江八幡の旧市街地に2018年10月にオープンした「江湖庵」。70年余り続くサイトウ明印館の三代目はんこ職人であり、書道家でもある齊藤江湖さんが営むはんこ屋さんです。齊藤さんが彫るのは使い手の人生や想いを形にした、世界にひとつだけのオリジナルはんこ。そのため、じっくりと話を聞く時間が必要になります。ただ、はんこを選ぶだけの場所でなく、齊藤さんの世界観にふれながらゆっくり過ごせるようにと、カフェも併設されており、奥さまのみゆきさんが優しく出迎えてくれます。

近江八幡市立図書館の向かいに2018年11月オープンした「ブラッスリー エパターシュ」。目印は深いブルーの外壁の3階建て。ホテルのフレンチレストランで腕を磨いたオーナーシェフ・田原さんの技と感性が光るカジュアルフレンチを楽しめます。味はもちろん、盛り付けや器にもこだわりが感じられ、料理を提供するタイミングなど、細部にまで行き届いた心づかいで幸せなひとときが過ごせました。 ※掲載のメニューは2019年4月取材時のものです

聖徳太子によって木珠製造方法が伝授されたと言われる近江八幡は、古来より木の数珠玉の産地として全国にその名を知られています。その伝統の技を継承してきた「カワサキ」が展開する「レアウッドビーズ美樹」は、八幡堀沿いに佇む古い土蔵を再生したお店です。木の美しさを追求し、手仕事ならではの特徴を最大限に生かした天然木のアクセサリーの販売や、ウッドビーズを使ったアクセサリー作りの体験ができます。