心のページ
このページは市民から人格者と認められ、思想的に偏らない方に事務局からボランティアをお願いし、悩みの多い青少年や市民にメッセージを送っていただくコーナーです。
西郷 教信さん プロフィール

昭和32年、熊本県生まれ。

浄土真宗本願寺派(西本願寺)滋賀教区 彦根組 龍泉寺住職。本願寺派 布教使。
本願寺八幡別院・滋賀教区教務所勤務


今週(3月4日号)、毎日新聞の情報紙
「Oh!Me」に掲載された心のページ

2004.3.4

幸せ と 不幸せ


インドの昔話です。 昔あるところに働き者の若者が住んでいました。一生懸命働いてお金を貯め、家を建てました。それから、町で知り合った大そう美しい娘と結婚することになりました。結婚式の日家で待っていると娘がやってきました。喜んで迎えると、後ろに同じような年のみすぼらしい娘が付いて来ています。誰かと訪ねると、「この娘は私の双子の妹です」と答えました。 

結婚式が済み、若者が遅くなるといけないから妹を送っていこうと言うと、姉は「妹は今夜、泊まります」と言いました。次の日も妹を送っていこうと言うと、姉がまた「妹は今日も泊まります」と答えました。次の日も次の日も、妹は家を出て行こうとしません。 

困った若者は、妹はいつまでこの家にいるつもりだと尋ねると「私たちは双子の姉妹ですから、これからもずっと一緒です」と姉が答えました。これは大変だと思った若者は無理やり妹を追い出してしまいました。
姉は悲しい顔で「妹がここにいることができないのなら私もここを出て行きます」と言いました。 

あわてた若者が訳を尋ねました。すると「実は私たちには、もう一つの名前があります。私は『幸せ』妹は『不幸せ』と言います」と答え、家を出て行きました。 

「幸せ」と「不幸せ」は双子の姉妹だったのです。
大きな「幸せ」を手に入れることは、それと同じだけの「不幸せ」も覚悟しておかなければならないというお話です。
「幸せ」という字は一つ欠けると「辛い」という字になります。逆に辛い事は一つ乗り越えると幸せが見えて来るということでしょうか。