幸せ
冬のお茶席の暖房は「火入」と言う小さな火鉢でとります。お客様を接待する亭主はこの「火入」に対しても細かな気配りをします。
灰は見た目に美しく、火を中心に放射線状に盛り上げ、ここに炭を置きます。
火を熾すのは簡単そうで難しい…うまくいかないと、つい「灰が悪い」「炭が古い」と、あれこれ言い訳をし、自分の未熟さを他人のせいにします。
どうしたらうまく火が点くか?…それは「炭の気持ちが分かるようになること」です。
エッ!と思われるかも知れませんがこれは決して言葉の遊びなどではありません。火が消える条件を取り除き、火が点く条件を満たしてやれば火は喜び、赤々となります。
日常生活も同じこと。「社会が悪い、会社が悪い、上司が悪い」とグチをこぼし、自分の性格を押し通してばかりではいけません。自分を変えようとしなければ仕事はうまくいきません。相手が嫌がる表現をおさえ、喜ぶ言い方を心がければ味方が増え、信用が高まり、情報も徳も集まります。言い方一つで世の中は変わります。
「茶の道」は「幸せへの道」でもあります。