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心のページ
このページは市民から人格者と認められ、思想的に偏らない方に事務局からボランティアをお願いし、悩みの多い青少年や市民にメッセージを送っていただくコーナーです。
松山 克子さん

昭和17年東京生まれ。東京藝術大学付属音楽高校を経て同大学音楽学部卒業。県立石山高校音楽科フルート科講師を19年間務め、多くの優秀なフルーティストを育てる。22年前にフルートオーケストラ湖笛の会を結成し、3回の海外公演を行うなどその活躍は常に注目を集めている。日本フルート協会常任理事、フルートコンクールの審査員等を務める。県社会教育委員、各種審議会委員、甲西町教育委員長、甲賀郡初の女性PTA会長などの実績から推され2001年より甲西町議会議員、現在2期目。

今週(7月29日号)、毎日新聞の情報紙
「Oh!Me」に掲載された心のページ

小学生の頃の私は毎日、オルガンを弾くことが楽しみだった。しかし、そのうちにピアノに興味を持ち、ピアノが欲しいと思うようになった。今と違って、ピアノは高嶺の花。一般家庭で買える代物ではなかった。だが気持ちはつのるばかり…そこでサンタクロースに手紙を書くことにした。
「あんな大きい物が煙突を通るだろうか?…」ワクワクした気持ちで布団に入ったあの晩のことは今でも忘れられない。
次の日、ピアノではなく別のプレゼントが届いた。そして、手紙が添えられていた。
「ピアノは重くて持って来られませんでした…」と。
しかし、がっかりした記憶はなく、手紙をもらった嬉しさが先立ち、近所に見せて回ったことを覚えている。これが何歳の事だったのか定かではないが、サンタの「筆跡鑑定」をした程だから小学校の半ばだったのだろう。字は6つ年上の兄のものと判明した。そして私はサンタの夢から覚め、少し大人になった。
その後、私は本格的に音楽の道に進むことになったが、その出発点はこんな他愛のない、しかし何物にも換え難い「夢の中」にある。

子供の頃、素晴らしい夢を見せてくれた大人達に囲まれていたことを私は今も幸せに思っている。インターネットを駆使する現代の子供たちにはどんな夢を見せてあげればよいのだろう?月でモチをつくウサギの話?七夕の夜の天の川の話?今や幼稚園児にすら夢として語るのは難しい。しかしこういう時代なればこそ夢を大切にしたい。
新しい時代に、新しい夢を創るのは、私たち大人の責任だということを忘れないでおきたい。