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仏壇から文化財の修復まで 漆の技で明日を開く

掲載日: 2016.07.14

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文化財保存修復学会会員 塗師・伝統工芸師
秋道 恵一さん(彦根市在住)

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350年の歴史を持つ彦根仏壇の塗師(ぬし)・秋道恵一(あきみちけいいち)さん。経済産業大臣認定の伝統工芸士に弱冠31歳で合格した。仏壇だけでなく寺社などの文化財修復にも活動の場を広げている。

31歳で伝統工芸士に

祖父の代から続く塗師の家に生まれた。小さいころから木の切れ端に漆を塗って遊んでいたという。一人息子だったので父・貞治(ていじ)さんと同じ道に進もうと高校卒業後、貞治さんに弟子入りした。貞治さんには6人の弟子がいて7番目の弟子だった。
貞治さんから「お前が塗る手を持ってやるわけにはいかん。何回も何回も塗って自分でカンをつかめ。言葉では教えない。見て盗め」と言われた。貞治さんや兄弟子の仕事を見て必死になって覚えた。
転機が訪れたのは20年前、秋道さんが22歳のときだった。66歳だった貞治さんが病に倒れた。「いつまでも弟子気分でいてはだめだ」。貞治さんに代わり工房を支えていく決心をした。これまで育ててくれた貞治さんの恩に応える意味でも頑張らないといけないと思った。
以来めきめきと腕を上げていった。31歳のとき彦根仏壇の組合の人から伝統工芸士の受験を勧められた。
仏壇の職人は7種類の専門技術に分業されている。塗師の秋道さんの他、蒔絵(まきえ)、木地など合わせて8人が同時に受けた。試験は実技だけでなく筆記もある。
漆塗りに必要な気温や湿度、塗る際の顔料と漆との比率など細かい知識が問われる。仕事の合間に資料を見たり、周りの人に問題を出してもらったりして勉強し、見事合格。20年は経験を積まないと通らないといわれているが、近畿2府4県で一番若い合格者だった。

職人との交流に活路

7年前、東京・上野東照宮の修復の仕事を依頼された。仏壇の塗師として仕事を続けようか迷っていた時だったが、奥さんの「やってみれば」の言葉に後押しさ れ、約半年間、全国から集まった職人に混じって参加した。他県の塗師と意気投合し、文化財修復の経験が豊富な職人からいろいろと教えてもらった。仏壇のこ としか知らなかった秋道さんには大きな刺激だった。
その後、鎌倉建長寺の唐門、西本願寺や清水寺などの仕事にも関わった。昔の職人の仕事の痕跡に触れるのは興味深く、まるで当時の職人と会話をしているかのように感じた。修復に関わった職人の連帯感は強く、多くの人とつながりができた。
2015年7月末からは、東京都青梅市にある武蔵御嶽(むさしみたけ)神社の修復作業に、2016年10月末までの予定でとりかかる。

若い世代に伝えたい

塗師になって2015年で24年。現在、彦根の塗師は10人ほどだが秋道さんが一番若い。
もっと多くの若者に漆のことを伝えていきたいと、芸術系の大学に漆塗り体験への参加を呼びかけている。2009年にはインターンシップで京都伝統工芸大学校(京都府園部市)の女子学生を指導した。
「海外での文化財修復にも漆を使ってみたいと思っています。気候や温度の違いなど課題はありますが、日本の伝統文化が貢献できるはずです」
夢は世界に広がる。
(取材:2015年6月 鋒山)

●お問い合わせ
秋道仏壇塗師店
住所:彦根市東沼波町896
TEL:0749‐24‐1178

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