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掲載日: 2014.06.17

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女子栄養大学・生涯学習講師 管理栄養士 南 ゆう子さん(大津市在住)

「料理は人と人とのつながりや人生の楽しさを生み出してくれる魔法の技」。そんな発想で、「生き生き人生に役立つクッキング教室」を開いているベテラン管理栄養士がいる。大津市の南ゆう子さんだ。受講者は幼児、若者、中高年と幅広く、男女も問わない。「料理を通じて『生き生き人生』づくりのお手伝いをしたい」という南さんに話を聞いた。

命の営み全体を見すえ

「快腸ですか?」
南さんの料理教室はこんな言葉から始まる。栄養士は「何をどう食べるか」だけをアドバイスすると思われがちだが、排便など食べたものが体外に出されるまでを考えるのが仕事だ。「食べる」という行為に留まらず、命の営み全体をアドバイスしてこそ意味がある。
「一升のマスには一升の水しか入りません。新たに水を入れるためには出すこと。流れている水は腐りません」
料理に臨む姿勢も大切だ。一緒に食事をすれば仲良くなれる。一緒に料理を作ればもっと関係が深まる。そのため、おせち料理などは一人で作らず、できるだけみんなで手分けして作るのが良いという。
「梅や夏ミカンなどをたくさんもらったら、加工をしてその人に少しお返してください。それでも余ったら他の人にもおすそ分けを。いただいた方、おすそ分けした方、たくさんの人の笑顔が見られるでしょう。料理はみんなが幸せになれる魔法の技でもあるのです」

楽しさ教えるのが食育

南さんが特に力を入れているのは子ども向けの料理教室だ。始めたのは21年前。就職、結婚、出産を終えたころに大学の先輩から大津市の公民館でキッズクッキングのアシスタントを頼まれた。まだ子どもの料理教室が珍しい時代で、楽しく安全な料理を心掛けた。例えば
ハンバーグ作り。当時は子ども用のビニール手袋が無かったため、ビニール袋に肉を入れてこねる方法を編み出した。
また、みそ汁を作るときも、ジャガイモやタマネギなどは水から、他の具は汁が煮立たないうちに入れ、熱湯の跳ね返りが無いように教えた。
子どもたちと一緒にスーパーに行って材料を仕入れ、みんなで料理を作り、「作る楽しさ」「食べる楽しさ」「食べることの大切さ」を教えた。
近年は子ども向けの食育プログラム「5 A DAY(ファイブアデイ)」※ の食育インストラクターとしても活躍しており、全国各地へ出かけての指導は年間50回にも及んでいる。

スポーツ栄養学を専攻

南さんが栄養士の道を目指そうと考えたのは高校生時代。バスケットボール部でインターハイに出場したものの貧血がひどく、練習でつらい思いをした。スポーツ選手の食事を管理する栄養学を研究してみたいと、女子栄養大学に進学した。
そこで、スポーツ栄養学のパイオニアとして研究に励み、卒論テーマとして日本体育大レスリング部の減量のための食事の調査・サポートに取り組んだ。
単に選手の体重を減らすだけでなく、試合に勝たなければ意味がない。南さんは、選手たちに試合前日までしっかり食べさせながら減量に成功。部員全員が好成績を収めた。

料理は「温かい思い出」

「18年前に子ども料理教室に参加した児童がのちに公民館の職員になっていて、『またあのひな人形のおすしを作りましょうよ』と言ってくれました。子どものときの経験をいまだに覚えていてくれることはうれしいですね」
食べ物にまつわる思い出はいくつになっても忘れられないもの。料理は温かな思い出作りでもある。
(取材・鋒山)

 

※「5 A DAY」とは
1日5皿分(350㌘)以上の野菜と200㌘の果物を食べることを推奨する活動。

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