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掲載日: 2014.10.15

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画家 織田 みきさん(日野町出身・25歳)

2013年に開かれた滋賀県美術展(第67回)に出品した作品「泡沫(うたかた)」で芸術文化祭賞を受賞した織田(おりた)みきさん。アサガオの爽やかさと空虚感を見事に表現し切った独自の画風が高く評価された。新星の女流作家として、日本画界に新風を吹き込んでいる。

講師の一言で日本画に

「泡沫」

もともと日本画が好きだったわけではなかった織田さん。芸大受験のために絵画教室に通っていたときは、西洋画に進むか日本画かで迷っていた。 「院展を見に行かないか」 教室の講師で画家の伊庭広人(いばひろひと)さんから声を掛けられ、勧められるままに京都市美術館で開かれていた院展に出掛けた。そこで見た日本画に衝撃を受ける。 絵の具を塗り重ねた独特の凹凸、砂糖菓子のような質感、深い色……。それまで持っていた日本画のイメージが吹き飛んでしまった。 「日本画の素晴らしさと奥深さに魅入られ、日本画を学ぼうと決意しました」

難しい画材逆に生かす

「キラリの日」

京都市立芸術大学美術学部日本画専攻に合格したものの、画材に慣れるのに苦労した。 特に顔料を定着させるための膠(にかわ)は扱いや保存が難しく、画面に使う麻紙(まし)の扱いも失敗の連続だった。 画材を使いこなそうと努力する中から自分なりの作品が描けるようになってきた。ただ、公募展入選を目標に真剣に勉学したが手応えが得られない。 卒業制作で、最優秀作品に授与される山口賞を受賞したものの「このままでは終われない」と思いつめ、大学院進学を決意。さまざまな麻紙で絵の具の乗りや発色を確かめ、膠の種類や濃度を変えたりしながら150種以上のテストピースを作るなど、努力を重ねた。 画材の特性や自分の表現に合った絵の具の調合や扱いが少しずつ分かってきたのは大学院2年目のとき。満を持して滋賀県美術展に「泡沫」を出品。テーマは「毎年爽やかに咲くのに、どこか空虚感を漂わせるアサガオ」。麻紙の質感を生かして薄塗りに仕上げることで紙の発色と柔らかい色味を引き立たせ、アサガオの爽やかさと空虚感を表現した。 「スタイルが新しい」「墨のにじみ技法がうまく使われている」などと、高い評価を獲得し、最高賞である芸術文化賞に輝いた。

自分の表現で個展を

「海のかたちNo.2」

現在、織田さんは山梨県の甲府市に住まいを構え、岩絵の具の粒子感と塗り重ね技法を生かした海の中のサンゴを表現する技法や、伝統的な日本画の色味を取り入れた技法など、研究を続けている。 「自分にしか表現できないような絵が描けるようになれば個展を開き、家族や友人知人を招きたいと思っています」 今から個展が待ち遠しい。 (取材・高山)

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