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掲載日: 2015.04.22

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画家 植村 博志さん(甲賀市在住・65歳)

具象と抽象が混在するスタイルで圧倒的な存在感を表現する画家の植村博志(うえむらひろし)さん。リズミカルに光が躍動する水面を描いた油絵「夕映え」で第68回滋賀県美術展覧会の芸術文化祭賞を受賞した。本格的に絵を描き始めたのは42歳になってからだという。

42歳で油絵を再スタート

蝉しぐれ

植村さんは高校時代に所属した美術部で油絵に親しんだが、家具店の営業職に就いてからは長年絵とは無縁の生活を送ってきた。
再び絵筆を手にしたのは42歳のとき。
子どもが成長し、妻は働きに出ていて休みの日にやることがない。
「このまま年をとって人生を終えていいのか」
そんな思いを抱き始めたとき、ふと手にした水口町(当時)の広報に公民館の絵画教室の記事が載っていた。毎月2回の開講で受講料はわずか2000円だった。
「絵でも描いてみるか」
気楽に始めたが、2年間通った。仕事の休みが変わって通えなくなると、そろえた絵の具や器材がもったいないと思い、つづけて草津市の別の教室に通い始めた。

「光」と「影」がキーワード

夕映え

その後、植村さんの才能は一気に花開く。水口町展で特選を受賞したのをきっかけに県内各市町村の公募展に応募しはじめ、草津市展特選4回のほか、第29回栗東市展で市展賞に選ばれ、2010年には県の湖国を描く絵画展で金賞を受賞した。現在、守山市展では無鑑査となっている。
植村さんの作品のキーワードは「光」「影」「映す」。明確に意識し始めたのは湖国を描く絵画展で金賞を受賞した「蝉しぐれ」を描いた5年前だった。
永源寺は秋の紅葉が有名だが、あえて夏の早朝に永源寺の境内を訪れ、木漏れ日がきらめく風景を描いた。澄み切った光と影に感動し、身も心も震えたという。

最高の賞は人生の手応え

子どもたちが独立し、両親も見送り、65歳で仕事を終えた。絵を続けてきたことで退職後も毎日が楽しい。見慣れていたはずの生活に潜む「美」や「感動」に気が付くようになった。朝の散歩でもいろんなものが目にとまる。気になったものは、スケッチするか写真に撮る。
週に1度、妻とおにぎり持参で寺周りをしている。
年数回夫婦で旅行をする。
2014年は3泊4日で能登半島へ出掛け、風景を楽しみながら絵を描いた。これからもずっと続けていくつもりだ。
金銭に対する執着が減り、お金をかけないことがむしろ楽しいという。
「お金の豊かさより、時間の豊かさ。絵を描く心がそれを教えてくれました。いろいろ賞をいただきましたが、本当の賞は『人生の手応え』という名の賞かもしれませんね」
人生に脂が乗ってくる40歳代。仕事が忙しく、趣味に時間を割けないことが多い。しかし、「時間があるからする、ないからしないではなく、時間は作り出すものです。退職してから何をしようかとあわてないためにも」と植村さんはいう。
昨年、「あいこうか市民ホール」で初めての個展を開いた。当面の目標は「京展入選」だ。
(取材・越智田)

 

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