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今回の素敵な人は、野洲市在住の特殊光学研究所代表・苗村敬夫さん(68歳)。
2002年「現代の名工」
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| 反射板の誤差をチェックしているところ |
天体望遠鏡の心臓部ともいえる反射鏡。わずかな星の光も見逃さず、彗星や惑星の
発見に重要な役割を果たす。
苗村さんは反射鏡作りの国内第一人者であり、誤差1/100,000mmという高精度を誇る鏡は「苗村鏡」と呼ばれ、国内外の天文家から愛されている。2002年には国から「現代の名工」に選ばれた。
惑星の発見にも貢献!
苗村さんがこの仕事を始めたのは学生時代のアルバイトがきっかけ。自宅近くの寺で、住職の木辺成磨さんを手伝い、レンズを磨いたのが始まりだ。根気の良さを見込まれ、1975年には木辺さんの設立した特殊光学研究所を 引き継ぎ、現在に至る。
これまでに作った反射鏡やレンズは2,000面以上。1965年に関勉氏が「イケヤ・セキ彗星」を発見したときにも、苗村さんのレンズが組み込まれた望遠鏡が威力を発揮した。
根気のいる研磨作業
反射鏡は平らなガラスの真ん中にわずかなくぼみを作って凹面にする。材料となる特殊ガラスに機械や手作業で研磨を加え、何度もテストを繰り返す。
「大変な作業ですが、手作りの面白さと、やりとげた時の充実感は何物にもかえがたいもの があります」と苗村さん。
我が子のような反射鏡
反射鏡の大きさは直径数センチのものから1メートルくらいのものまでさまざま。「一番大きなものは仕上がりまで1年近くもかかりました。時間をかけて出来上がった反射鏡はわが子のようで、出荷するときは寂しい気持ちでいっぱいでした」と当時を振り返る。
反射鏡は天体望遠鏡メーカーでアルミメッキされた後、天体望遠鏡に組み込まれる。
「どんな人がこの鏡に映った星を見るのだろう……その人は喜んでくれるだろうか……そう考えると、とてもワクワクしてうれしい気分になります」と苗村さん。
これからも各地の天文台や科学センター、家庭でたくさんの人に夢を与えてくれるだろう。
(取材・鋒山)
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