1974年、大阪で三人兄弟の末っ子として生まれた橋目さん。父は子供用の玩具の車を製造・販売する会社を経営していたが、橋目さんが小学校5年生のとき倒産。中学、高校と進学するにつれて、将来は土地や建物に係わる仕事に就きたいと思うようになったと話す。経済学部を躊躇なく選び大阪経済大学を卒業後、第一志望の大和ハウス工業株式会社に入社した。香川県の営業拠店に配属され主に集合住宅のセールスに専念。今思い返せば、昭和時代の営業マンとして、営業のイロハを学ばせてもらった大切な時期であったと振り返る。2000年当時同社のホテル事業も活況を呈し、2004年橋目さんは大和リゾート株式会社に異動となった。
ホテルマンとして今も心に残る思い出は、兵庫県西脇市にある客室数60室ほどの西脇ロイヤルホテル在任中に、ある団体の全国規模の女性部会の開催を同ホテルで行ったことだ。1年前の打ち合わせ段階から開催直前まで、部会役員の多くの人から近隣に大きなホテルもあるので小さなホテルでの開催を危ぶむ意見も出たが、部会は無事終了。全国からの参加者を乗せたバスを見送った後、役員の多くの人と泣きながらその成功を共に喜んだ。「ホテルスタッフと主催者の努力が報われたあの感動の瞬間を忘れず、お客様の信頼を得たいという気持ちで今も働いています」と、橋目さんは話す。