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地域の歴史と暮らしを守る 城跡ガイドの「駐在さん」

掲載日: 2016.09.23

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警察官 富岡 博之さん(米原市在住・59歳)

米原警察署大原駐在所の警察官・富岡博之(とみおかひろゆき)さんは駐在所員として勤務するかたわら、地域の歴史や城跡を案内するガイドとして活躍している。人々と暮らしを共にしながら治安を守り、地元の歴史や人々との絆を大切にしている。

地域と共にありたい

公務員志望のごく普通の学生だった富岡さんは、就職活動をする中で「警察官として人の役に立つ道もある」と思うようになった。警察官として採用されてから は交通課に長く勤務し、大原駐在所に配属されたのは8年前。交通課から駐在所への異動は珍しいが、富岡さん自らが「地域で仕事をしてみたい」と希望したか らだった。交通課では地域住民との接触が限られる。
警察官としての後半生は地域と、そこに住む人々と共にありたいと富岡さんは思った。受け持ちは旧山東町の大原小学校区。住民は約6000人。

1冊の本との出会い

歴史との出合いは、交通課時代に出合った風野真知雄(かぜのまちお)さんの小説「水の城いまだ落城せず」。
小説の舞台となった埼玉県行田市の「忍城」は別名「忍の浮き城」と呼ばれ、蓮沼に浮かぶ小さな城だ。豊臣秀吉(とよとみひでよし)の関東平定の際は足軽・農民合わせてわずか3000人弱が立て籠もり、石田三成(いしだみつなり)が攻めあぐねたことで知られている。
富岡さんはこの本にぐいぐいと引き込まれ、時を忘れて読みふけった。面白かった。このときから城の造作・構造(専用用語で「縄張り」)に興味を持ち、「一夜城マニア」になってしまった。
以来、城に関係する本を読みあさり、非番の時間を利用して、日本各地の城を訪ね歩いた。これまで訪れた城は約200に及ぶ。

地元の歴史学び紹介

駐在所勤務2年目、受け持ち地区の高橋さん宅を巡回訪問したときのことだった。「お茶でも」と誘われて家に上がると室内は歴史の本だらけ。
「歴史がお好きなんですね。実は私も城が趣味でして……」。高橋さん夫婦は共に歴史好きで、夫の敏樹(としき)さんは米原市の観光ボランティアガイド協会の会員だった。
話が大いに盛り上がり、同協会のハイキングコースにある鎌刃城(米原市)などの山城をガイドするようになった。
年2~3回は城ガイドを担当し、2年前には高橋さんたちと米原の歴史好きを集めて、地元の歴史スポットを掘り起こす「まいばら歴史学び隊」を結成した。
今ではこれが会員約25人に成長し、月に2 回例会を開き、子どもたちを対象に地元の歴史を知ってもらう「おおはらのチョコッと探訪」を実施している。2015年3月には機関誌「まいれき」も創刊した。
「滋賀県には1200~1300もの城跡がありますが、ほとんどが知られていません。知られざる地域の歴史や城跡の探訪は面白いものですよ」
2016年3月には定年退職の予定だが、富岡さんはその後もボランティアで歴史ガイドを続け、遺跡の発掘もやってみたいと意欲的だ。
(取材:2015年7月・越智田)

●お問い合わせ
米原警察署
米原市米原1092
TEL:0749‐52‐0110

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