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人生に「遅すぎ」はない 70歳で始めた日本画 百寿記念の個展

掲載日: 2015.07.15

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谷口 誠治さん(大津市在住・100歳)

超長寿社会を迎え、100歳を超えて元気に過ごす人も多い。70歳から何かを始めても30年。活動できる時間は十分にある。大津市の谷口誠治(たにぐちせ いじ)さんは70歳から本格的に日本画を始め、100歳になった今年、記念の個展を開催した。作品は見る人に元気を与えている。

見る人に元気を与える

2015年5月1日から5日間、大津市のギャラリー唐橋で「谷口誠治日本画展覧会 -百寿を迎えて」が開かれた。出品されたのは谷口さんが70歳から93歳までに描きためた滋賀の風景や色鮮やかな花の作品約20点。350人以上が会場を訪れた。
「70歳からでもこんな素晴らしい絵が描けるなんて……。絵からエネルギーが伝わってきました」など、たくさんの感想が寄せられた。

家族や仲間に支えられ

谷口さんは旧国鉄に勤務したあと清水建設へ。70歳で退職し、同市内で活動する絵画サークル「日本画こすもす」に参加して本格的に日本画を学び始めた。
元来、絵を描くのが好きで、60代から写生を少し勉強したこともあって上達は早かった。
「滋賀の風景展」に10年連続出品し、入賞は三席1回、佳作4回、入選1回を数える。他にも大津や草津、守山の市展に出品し、数多くの賞を受賞した。
谷口さんの絵はとても緻密で、作品を見たあるプロは「自分も初心に帰ってもっと丁寧に絵と向き合わないと」と反省したという。
100 歳を迎えたら百寿展をしようと家族で話していたが、3年前に末の娘が亡くなり、その四十九日に妻も亡くなった。相次ぐ別れにとても落ち込んだが、絵画サー クル仲間が「百寿記念の個展をやろう」と背中を押してくれた。これまで描いた絵は60点以上になるが、友人に贈呈したりして家に残っているのは約30点。 この中から大作を中心に20点を出展した。搬入や搬出は全て仲間がやってくれた。
長女の誠美(よしみ)さんは「父と20年来のお付き合いの皆さんが恩返しだと言って、展覧会をお世話してくださいました。トントン拍子に話が進んだのは、天国に先立った2人が導いてくれたのかなと思っています」という。

好きなことを積極的に

好きなことを積極的に楽しむ谷口さん。絵のほかにも70代を過ぎてゴルフ、ウオーキング、富士登山などに打ち込み、エジプトのピラミッドなど海外旅行にも何度も出掛けた。
7年前に細かいものが見えにくくなったため絵は描けなくなった。今は誠美さんと一緒に晩酌するのが日課だ。肉が好きで、「おいしいな~幸せやな~」と2人で食卓を囲んでいる。
全てのことに「感謝の言葉」を忘れないという谷口さん。優しい人柄が絵ににじみ出ている。
「私も父が絵を始めたころと同じ年代になりました。これからまだまだ頑張れると思うと、気持ちが明るくなります」と誠美さんはほほ笑む。
(取材・福本)

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