笛演奏家 坂井 孝之さん
笛演奏家 坂井 孝之さん（さかいたかゆき）
今回の素敵な人は、以前、「心のページ」でも紹介した笛の演奏家・坂井孝之さん。マッサージ・はり業のかたわら、学校、病院など種々の集まりでお話と笛の演奏活動を行うなど活躍中。
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笛演奏家 坂井 孝之さん（さかいたかゆき）
今回の素敵な人は、以前、「心のページ」でも紹介した笛の演奏家・坂井孝之さん。マッサージ・はり業のかたわら、学校、病院など種々の集まりでお話と笛の演奏活動を行うなど活躍中。
坂井さんは東京出身。2歳の時に病気のため失明し、3歳から家族と離れ横浜訓盲学院で学んだ。
坂井さんにとってフルートは、幼い頃から家族と離れて暮らす寂しさをまぎらわすための大切なパートナーであり、人生を変えるきっかけとなった楽器。
「初めてフルートと出会ったのは高校2年生のときのこと。ラジオから流れる美しい音色に惹かれ、まさに虜になりました」と坂井さん。思いがけず匿名でフルートをプレゼントされると、新井力夫氏に師事し練習に練習を重ね、24歳の時に全国盲学生音楽コンクールで優勝。28年前、野洲に移り住んでマッサージ・はり業を開業してからは地域の小さな集まりから公民館、ホールへと少しずつ演奏の輪が広がっていった。
坂井さんは「ぼくのまわりに人が集まってくるのは相方（奥様）のおかげです」と笑顔で話す。
坂井さんご夫婦
笛を中心とした生活が夢だったという坂井さん。今はフルート以外にもオカリーナ、ケーナ、篠笛などの演奏もこなす。「28年前はまさかフルート演奏家の奥さんになるなんて思っていませんでしたが、笛が生活の中心になることは長い間の夢でした。夢が叶って本当にうれしい。周りの方々のおかげだと心から感謝しています」と、奥さんのさゆりさん。お2人の笑顔がなんとも魅力的だ。
左から増田さん、杉尾さん、坂井さん
取材日は音楽グループ「紙ひこーき」のヴォーカル・増田こま江さんと、琴の演奏家・杉尾尚子さん、そして坂井さんの3人で組むアンサンブル「ナ・タ・デ・コ・コ」の練習日。初めての演奏会を5日後に控え、坂井さんの自宅で「いつもなんどでも」「涙そうそう」など名曲が次々と演奏された。
「坂井さんとの演奏はとても楽しい。これからも一緒に活動を続けたいです」と杉尾さん。「初めてお会いしたときから意気投合しました！」と増田さん。
坂井さんが奏でるさまざまな笛の音に、杉尾さんの琴と増田さんの歌声が美しく重なる。
「障害のある人もない人もみんな同じ。命の大切さを伝えていきたいです」と坂井さん。
琴線にふれる取材をさせてもらった。
（取材・白崎）
長女・円さんのご主人が作ったユニークな笛。
小さくても素敵な音色が生まれる。
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2024年05月1日
2024年05月1日
