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掲載日: 2007.06.13

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「安土西の湖観光」代表 奥田 修三さん

「安土西の湖観光」代表
奥田 修三さん(81歳)

今回の素敵な人は、西の湖周辺の安土の環境保全活動に取り組む安土西の湖観光代表の奥田修三さん(81歳)。
今年3月、「湖国まるごとエコ・ミュージアム」の第2回たたえあう交流会で「まるエコ奨励賞」と、嘉田由紀子知事から特別賞「『もったいない』で拓く滋賀の未来賞」をダブル受賞した。内湖のほとりのご自宅にお邪魔し、お話を伺った。
(「湖国まるごとエコ・ミュージアム」とは、滋賀県が推進する人と自然のつながりを大切にしようという運動)

干拓事業によって激変した環境

かつては西の湖で淡水真珠が生産されていたが、水が
汚れて二枚貝がいなくなったため真珠もとれなくなった。

奥田さんが手にしているのはタツベという漁具

琵琶湖最大の内湖である西の湖。かつては魚介類が豊富に生息し、生活用水に使うほど美しかった湖だが、1942(昭和17)年ごろから始まった干拓事業によってみるみる水質が悪化。湖底にはヘドロがたまるようになってしまった。
安土で育ち、長く漁師をしていた奥田さんはよどんだ水に胸を痛め、なんとか元の姿に戻せないかと環境保全活動に取り組むようになった。ヨシの成長を記録したり、陸や船上からだけでなく、パラグライダーに乗って航空撮影にもチャレンジし、西の湖の姿を見守り続けてきた。「西の湖の現状を記録し、多くの人に伝えることが私にできることなのです」と奥田さん。

子供たちに伝える内湖の歴史と文化

干拓前の西の湖の写真。

1994(平成6)年からは「西の湖探検学習プログラム」をスタート。地元の小学生を自分の船に乗せて、西の湖の歴史や文化、また貝が水を浄化する様子などを分かりやすく解説。子供たちにどうしたら内湖がきれいになるか考えるきっかけを提供している。
「たった一つの貝がドラム缶1本の水を浄化する力を持っています。またヨシにも浄化作用があるんですよ」と奥田さん。ヨシや貝類が豊富な内湖には、琵琶湖を浄化する力が備わっていたという。琵琶湖を美しくするために西の湖を元の姿に戻す必要があると考えている。

「昔は汚れていた」と言えるように

ヨシ刈り後のヨシ焼き/炎も灰も舞い上がらない。

刈り取らずに行うヨシ焼き/灰が舞い上がり環境に良くない。

奥田さんが子供のころは、西の湖の水で米をといだり、夏になれば西の湖に飛び込んで泳いだりと、毎日の生活が湖と密着していた。
「今から何年か後には『昔の西の湖はすごく汚れていたけど、今はこんなにきれいになった』と言えることが夢。そのためにも西の湖の現状を滋賀県全体の人に知ってほしい」と話す。
体験学習を終えた子供たちから「西の湖をきれいにしたい。自然を大切にしたい」と感想を聞くことが一番の元気の源だと話す奥田さん。事務所には子供たちから寄せられた作文がいっぱいに飾られていた。
快晴の取材日。輝く湖面を眺めながら車を走らせて奥田さんのお宅に伺ったが、実はその道路もかつては内湖だった。便利さと引き換えに失ったものは大きい。環境について自問自答する一日だった。
(取材・山本、白崎)

 

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