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掲載日: 2007.11.14

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作曲家・音楽劇団てんてこ代表 河合 正雄さん(68歳・大津市在住)

バケツに穴を空けて、 ぬれた割り箸でこする楽器。

既成の音にとらわれない手作りの楽器で観客を魅了する「音楽劇団てんてこ」を率いる河合正雄さん(68歳・大津市在住)が今回の素敵な人。守山市石田町にある稽古場の楽器工房と、守山の市立玉津小学校で行われたコンサート会場にお邪魔し、お話を伺った。

手作り楽器にワクワク!

この楽器は塩化ビニールパイプで、手を下で叩くと「ブオン」と音がする。名前は「エンビ管」

体育館に集まった大勢の生徒たち。劇団員が乳酸飲料の容器で「ドレミファソ」を奏でると一斉にどよめいた。空き缶で作った鉄琴「カンシロホン」や水道管に使うビニールパイプをスリッパでたたく「スリッポン」など、次々と登場するユニークな楽器に子どもたちは興味シンシン!
河合さんが楽器を制作するようになったのは、自身が率いる「音楽劇団てんてこ」で使う楽器を手作りしたことに始まる。

音楽と演劇が融合する舞台に感銘を受けて

練習風景

河合さんはもともと京都の人形劇団で作曲や舞台美術を担当していたが、1981(昭和56)年にフランスで開かれた「国際児童青少年演劇協会(アシテジ)世界大会」で見た音楽と演劇が見事に融合した舞台に感銘を受け、1988(昭和63)年に「音楽劇団てんてこ」を創立した。ところが当時は海外の楽器が手に入りにくかったため、河合さんは身近な材料を使って自分で作ってしまった。音の出る仕組みは皆同じ。原理さえ分かれば音の世界は無限に広がると、今までに作った楽器は50種類以上、その数は1,000個を超える。

日常に潜む変化をとらえる!

守山市立玉津小学校での「音楽劇団てんてこ」のコンサート風景

河合さんは楽器を手作りするうちに、既存の楽器だけでは表現できない音がたくさんあることに気付いた。また、いろいろな音から何を伝えるのか、聴いた人がどう反応するかを学んだという。
「人は情報や音を発信するだけで満足してしまってはいけないと思います。感受性のアンテナを磨いて、自分の発したものが受け手にどのように伝わっているのかをしっかり感じる努力をしなければいけません」と話す。日常の中に潜む変化を逃さない感受性こそが、環境問題や子育てにまつわる課題を解決するキーワードになるのでは?と考えている。

手作り楽器の世界を子どもたちに

ヤクルト(乳酸飲料)のフルート

「音楽劇団てんてこ」

河合さんは年間100回を超える劇団の公演のほか、来春、びわ湖ホールで開催される「万葉集と音で綴る音楽叙事詩・大津京逍遥』」の舞台の演出・作曲を手がけるなど多忙を極める。それでも音作りの原点を子どもたちと分かち合いたいと、全国で手作り楽器のワークショップを展開している。「辛い時も悲しい時も、私は音楽に支えられてきました。世の中には答えが一つでないことがたくさんあります。一緒に楽器を作ることで、子どもたちに自分で音を出す楽しさと可能性が無限にあることを伝えたい」と語る。温かな笑顔と音楽への情熱に心を打たれた。               (取材・高井)

 

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