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掲載日: 2008.07.30

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湖北町速水 青物神輿・母衣保存会の皆さん

湖北町伊豆神社の八朔大祭で「幡母衣武者行列」が20年ぶりに復活する。祭りの準備に余念がない青物神輿・母衣保存会(以下保存会)の皆さんが今回の素敵な人。

※幡母衣武者行列…長さ約3㍍の竹を24本にさいて反らし、傘の骨組みのようにしたものに、48個の赤いちょうちんをつり下げた母衣を鎧武者が背負って練り歩き、伊豆神社に参拝する伝統行事。幡は旗を指す。

9月1日「八朔大祭」

毎年9月1日に行われる「八朔大祭」は、仲哀天皇が遠征の折、戦勝を祈願して伊豆神社に参拝されたことが由来と伝えられている。現在は浦安の舞、こども神輿、青物神輿などを伊豆神社に奉納し、豊かな収穫を祝う秋祭りとして地域住民に親しまれている。
ちょうちんをぶら下げた武者が列をなし練り歩く幡母衣武者行列は、大正時代まで八朔大祭の行事の一つとして毎年行われていた。しかしその後、慶祝行事の際に数回行われただけで、とうとう36(昭和11)年を最後に途絶えてしまった。

継承する難しさ

幡母衣武者行列は88(昭和63)年にも1度、保存会の手でおよそ50年ぶりに復活した。保存会会長の萬代勝重さんは「詳細は口伝えで、資料はほとんど残っていませんでした。数少ない経験者に一つ一つ聞いて回り、なんとか復活にこぎつけました」と当時を振り返る。
このとき、行列の資料や写真を整理し、保存会で保管しておいたが、せめて20年に1回は行わないと、細かな手仕事などを伝承していくことが難しいと感じたという。
前回から20年が経過した今年は、伊豆神社が現在の位置に遷宮されて100年という節目の年に当たる。そこで、萬代さんは伝統を次の世代に引き継ぐために幡母衣武者行列をやろうと考え、保存会内に実行委員会を立ち上げたのである。

実行委員は30人

試作品の制作など、武者行列の準備はすでに、昨年の12月から始まっている。実行委員は30代から60代までの約30人。作業ごとにチーム分けされ、連日公民館に集まって準備が進められているが、やはり20年ぶりとあって、分からないことが多い。
萬代さんに「大変ですね」と声をかけてみると「楽しいですよ、祭りですから」と、さわやかな答えが返ってきた。自らも楽しみながらひた向きに頑張る後ろ姿に、若い人たちを引き付けるエネルギーが満ちあふれているのを感じた。

新しい世代・次の世代

速水地区は湖北町の中心にあり、古くからの市街地と新興住宅地とが隣接する地域だ。
05(平成17)年の八朔大祭で、新しい住宅地の人々に参加を呼びかけたところ、若い人たちが神輿を担ぎに来て、祭りを楽しんでくれたという。今回も「おっちゃん、手伝うから何でも言うてや、また神輿担ぎに行くでな……」と、声が掛かっている。保存会のメンバーは速水地区全体に祭りの輪が広がってきたと喜んでいる。
伝統の祭りの仕掛けを直接見ることができるチャンスとあって、近くの小学校から子ども達が見学にやってくる。萬代さんは「祭りを引き継いでいってもらうためにもぜひ、しっかり見てほしい」と目を細める。
もうすぐ「祭り本番」と思うだけで、どこかウキウキしてくる。  (取材・高原)

 

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