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掲載日: 2010.02.10

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山本 優子さん (36歳・東近江市在住)

米粉を使ったパンやケーキが人気を呼んでいる中、東近江市のあいとうマーガレットステーション直売所では、自家栽培米粉100%のロールケーキが好調な売れ行きを見せている。

農家の主婦・山本優子さんが、片手間の趣味ではなく、生産、加工、販売まで一貫した農業ビジネスとして始めたもので、注目を集めている。

義母の一言がきっかけ

「米粉ならではの自然な甘味としっとりした食感が病みつきになりそう!」「自家栽培米の米粉を使っているので安全安心」……。
山本さんが作る米粉ロールケーキは、東近江市のあいとうマーガレットステーション直売所で土日には午前中で20個が完売するほどの人気商品だ。リピーターも多い。

商品誕生のきっかけは、3年前のある日、家族のためにロールケーキを作ったときに義母が発した「これ、米粉で作ったら?」の一言。山本さん方では夫の両親が水稲、柿、花を栽培しており、弁当やドライフラワーを直売所で販売していた。第1子を出産、自宅で子育てをしていた優子さんに、しゅうとめの妙子さんが直売所での販売を一緒にやろうと働きかけていた矢先のことだった。

自家産米粉なら1年中手に入ることと、米粉のロールケーキは珍しく、グッドアイデアだと挑戦することになった。

半年間の試行錯誤

もともとお菓子づくりが好きで、「米粉パンがあるからロールケーキも簡単にできるだろう」と気軽に手がけた。ところが、なかなか思い通りにいかず米粉の限界を感じた。

材料の分量を変えたり、焼き時間を変えたり、約半年間、試行錯誤を繰り返した。やがて、失敗の原因が米粉の粒子の粗さにあることに気づき、製菓専用の製粉所に替えると、仕上がりが一変した。しっとりとした焼き上がりは想像以上だった。

米の甘みでケーキが甘くなり過ぎないよう砂糖の代わりにトレハロースを使い、地元の果物を使うなどしてさっぱりと仕上げた。イチゴ、フルーツ、抹茶、カラメルカフェ、チョコバナナの5種類がある。すべてが手作業のため大量生産はできない。一つ一つ家庭用オーブンで手間ひまかけて焼き上げている。

趣味ではなくビジネス

最近はあいとうマーガレットステーション以外にも取引先が増え、ビジネスとして軌道に乗ってきた。

挑戦に際して、仕事、家事、育児を家族で分担したことも成功の一因だ。口約束ではなく「家族協定」として書面化した。「農家の家族員の平等な経営参画を保障するため、家族員相互の話し合いで合意されたルール」だという。

「主婦の趣味」ではなく「起業」と位置づけることで、製造販売に本腰を入れられ、作業時間も確保できた。

農家の女性起業家として注目されるようになり、農業シンポジウムや講演に出向くことも多くなった。農業先進県の滋賀県だが、女性の起業はまだまだ少ない。

講演では自身の経験から「何かしたいことがあれば、とりあえず動き出してみることです。準備万端になるのを待っていては遅過ぎます。動いている中から次の展望が生まれ、夢の実現が近づきます」と、子育て中の女性にもエールを送る。

今後は「地元の野菜を使ったお菓子を作ってみたい」と創作意欲は尽きない。

(取材・福本)

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