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掲載日: 2010.05.12

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おうみ木質バイオマス利用研究会 代表 守本 輝夫さん(70歳・守山市在住)

「おうみ木質バイオマス利用研究会」は、「人が入らなくなった里山の荒廃を何とかしたい」と活動している。

多くの人に森の資源が継続的に利用できるものだと理解してもらうため、里山の木々の伐採やまき作りに取り組んだり、体験型のイベントを開いたりしている。

「出前足湯」の出張も

バイオマスとは、生物を意味するバイオと、量を意味するマスが結びついた生態学の専門用語で、現在では「再生利用が可能な生物由来の有機性資源」という意味で使われている。そのうち「木質バイオマス」は樹木に由来するもので、まきや炭のほか、製材で出る端材や木くず、間伐材などを加熱圧縮して固めた「ペレット」などが含まれる。
森は私たちの心を癒やしてくれるだけでなく、環境保存の切り札の一つとしても注目されている。木は空気中の二酸化炭素を吸収してできた物質であることから、燃やしても排出される二酸化炭素の量は吸収された量と同量で、二酸化炭素の排出量は実質ゼロに抑えられるからだ。
守本さんたちは、参加者が体感し楽しみながら森林資源の活用について感じてもらえるイベントを通じて、木質バイオマスの啓発と普及を図っている。
例えば「出前足湯」。木の香りや木を燃やした煙のにおいには癒やし効果がある。それを少しでも多くの人に実感してもらうため、06(平成18)年、浴槽も燃料も木の足湯をつくり、全国的にも珍しい「出前足湯」として各地のイベントに出張している。燃料は地元の木材のおがくずや木くずを押し固めた「ペレット」だ。今年4月には、活動の拠点である高取山ふれあい公園内にも足湯小屋を建設、地域の人に愛されている。

森林資源で発電里山再生も

守本さんが木質バイオマスと出合ったのは、00(平成12)年。県民と県、滋賀県立大学が「協働」で始めた「森林発電プロジェクト」でだった。
森林発電とは、木を燃やして発生した一酸化炭素ガスを燃料にエンジンを動かして電気を作る仕組み。エネルギーシステムのエンジニアをしていた守本さんが定年を迎え、自分のしていた仕事に関係の深いプロジェクトに興味を持って参加した。
その後、森林整備、木炭自動車などの分野でも活動、さらに活動を広めようと、04(平成16)年、事務局の寺尾尚純さんらプロジェクトの有志メンバーとNPO法人「おうみ木質バイオマス利用研究会」(現在会員53人)を設立した。
05(平成17)年に「愛・地球博」で木炭自動車を出展、06(平成18)年には近江八幡市白王町の荒れた山を整備、獣害をなくし景観をよくする里山再生プロジェクトにも活動を広げた。08(平成20)年からは各機関と連携しながら「五感を生かした地域の森林資源の地産地消」推進イベントを開催、山で木を切ったり、まき割りやペレットグリルを使ったバーベキュー、足湯、木工品の製作などで参加者に木の恵みを体感してもらっている。
「山に入るとすがすがしい気分になる。お金を出して買うだけの生活でなく、自然のものを暮らしに生かし、森と人とのつながりを大切にする暮らしを見直してほしいですね」
今後はペレットを利用した農業用のボイラーを開発したい、と夢は広がる。
(取材・鋒山)

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