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掲載日: 2010.07.28

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拡大写本クローバー代表 平森 光江さん(栗東市在住・63歳)

弱視者や高齢者のために、教科書や本の活字を拡大して書き写した「拡大写本」を作るボランティアグループ「拡大写本クローバー」。代表を務める平森光江さんが始めた活動は既に25年になり、今も新たな本作りに忙しい毎日が続いている。

1冊に数カ月かかることも

拡大写本は、文字を太いサインペンで1㌢角の大きさに書き写し、図表は拡大コピーしたものを張って作る。
本のページをそのまま拡大コピーすれば本自体が巨大になるため、弱視者に見やすく、わかりやすいレイアウトをメンバーで考え、手作業で作っている。1ページが、複数ページになるなど、本の種類によるが、1冊を仕上げるのに1人で数カ月かかり、根気がいる。

わが子の読書好きがきっかけ

息子が大の読書好きで、家には本があふれていた。ある日新聞記事で、本を読みたくても見られなかったり見にくかったりする弱視の子どもがいることを知った。自分の子どもが自由に本を読めるように、弱視の子どものために何かをしたいと考えた。
そんなとき、地域で拡大書写の講座があり、書くことは嫌いではなく、写すだけならできるだろうと軽い気持ちで受講した。
85(昭和60)年、受講した主婦10人が集まって「拡大写本クローバー」を結成した。
弱視者用の教科書作りや高齢者福祉施設へ拡大写本の寄贈が主な活動で、童話75冊を「クローバー文庫」として市内の福祉施設や児童館などに置いている。
ボランティア活動支援センターに月2回集まって活動するが、大部分は自宅で主婦業の合間に作業している。
膨大な作業を前にくじけそうになることもあったが、弱視者の役に立ちたい一心で頑張ってきた。

必要とする人がいるから続けられる

必要とする人がいて、その人たちに喜んでもらえる手応えが、活動を継続する原動力になっている。
弱視者の教科書は学校から依頼を受けて作り、完成しても実際に使う人と出会うことはない。しかし、納品した小学校の先生から、お母さんが大変喜んで「大切に使わせてもらいます」と言っていたと聞いたり、高齢者福祉施設の所長さんから、デイサービスの利用者がよく見ていると聞いたりするとうれしくなる。

中学生に拡大書写の授業

04(平成16)年、栗東市内の中学で1年間、授業として拡大書写を指導した。
最初はやる気のなかった生徒もやり始めると真面目になり、全員が1冊ずつ仕上げた。仕上がった本を児童館に寄贈するときにはみんな笑顔でついてきてくれた。
「生徒たちが素直に受け入れてくれました。人の役に立てる喜びが伝わったのかなと、こちらが勉強になりました」
現在9人のメンバーのうち、7人が60歳以上。活動を活性化するため、次世代の新しいメンバーを募集している。
(取材・鋒山)

 

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