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掲載日: 2012.01.12

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和太鼓ユニット 無限-MUGEN-

古里祐一郎さん(24歳)
花原 京正さん(27歳)
花原 秀正さん(25歳)

伝統を大切にしながら、自分たちの世代にしかできないステージで和太鼓の魅力を発信している東京が拠点の和太鼓ユニット「無限-MUGEN-」。メンバーの花原京正さんと秀正さんの兄弟は「彦根古城太鼓」出身で、2月9日には、ひこね市文化プラザ開館15周年記念のオープニングコンサートに出演する。

これはロックコンサート?

和太鼓ユニット「無限 -MUGEN- 」が使う楽器は和太鼓だけ。メロディーやハーモニーはなく、リズムだけで表現する。全身を使った躍動感あふれる動きで観客を魅了し、ときには踊っているように映ることもある。観客は手拍子や声援を飛ばし、一緒に盛り上がる。衣装はジーンズやブーツ姿と、今時の若い世代そのもので、ロックコンサートのような雰囲気がある。

東京ドームふるさと祭り、24時間テレビチャリティーコンサートなど大きなステージをこなし、07年にはヨーロッパ5カ国ツアーを成功させた。
海外での客席の反応はよかった。立ち上がって熱烈な拍手をしてもらえた。伝統曲を演奏すると静かに耳を傾けてくれる半面、創作曲になるとノッてくれた。

15歳で「やってみたい」

リーダーを務める京正さんが和太鼓に出合ったのは15歳のとき。母親のすすめで受験勉強の息抜きに出かけたプロ和太鼓集団「祭衆」のコンサートだった。それまでサッカーや器械体操で、体を動かすことは好きだったが音楽には、さほど興味がなかった。ところが、眼前で繰り広げられるステージに思い切り心を揺さぶられた。斬新な和服姿で汗を散らす演者。太鼓の音が体の芯まで響き、自然に体が動き出した。
「これはスポーツだ」「かっこいい!」「やってみたい」と思った。
早速、弟の秀正さんと一緒に地元の「彦根古城太鼓」に入団して、のめり込んでいった。高校を卒業して上京、和太鼓スクールTAIKO-LABの演奏者兼指導者となった。2 年後には弟の秀正さんも上京して、別の和太鼓チームで活動していた古里さんを加えて05年、無限を結成した。

人生経験が音に表れる

最初のうちは音符が読めず、曲づくりもできなかったので、人の曲をアレンジするだけだった。演奏の依頼もあまり受けなかったが、作曲を覚え、自分たちの曲を演奏するようになってからは仕事が順調に入ってくるようになった。
メディアにも取り上げられるようになって、20代、30代の生徒も増えた。「和太鼓はシンプルな楽器だけに、心の状態が音に出ます。人生経験も出てきます。これからもいろいろな経験を積み、音の幅を広げていきたいですね」
小中学校での公演にも力を入れている。子どもたちは生の和太鼓の迫力に素直に反応するようだ。
2月の凱旋公演で、彦根古城太鼓のメンバーと一緒のステージに立つ予定。
「前半は和太鼓そのものの響きを感じてもらう曲を、後半は一緒に楽しめるノリの良い曲を演奏します。ぜひ会場で、和太鼓のいろいろな表現を楽しんでください!」
(取材・福本)

 

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