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掲載日: 2012.09.12

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株式会社ブリヂストン 中日本生産本部総務部総務課 木村 充晴さん(彦根市在住・38歳)

株式会社ブリヂストンが企業の社会貢献活動の一環として彦根で進めている環境保護活動「ブリヂストンびわ湖生命の水プロジェクト」。もともとは東京の本社主導の活動であったが、地元・彦根工場の1人の担当者の熱い思いによってプロジェクトに命が吹き込まれ、今では地域住民を巻き込んだ活動として花開き、定着している。

資金の支援だけでいいのか

琵琶湖流域では各地でさまざまな自然保護活動が行われていたが、環境調査の基本となる「最も身近な小さな水路の淡水魚類」の生息状況や分布がよく分かっていなかった。
そこで総合的な流域調査を始めようと、04年、WWF(世界自然保護基金)ジャパンとブリヂストンとが共同で「WWF・ブリヂストンびわ湖生命の水プロジェクト」を発足させ、琵琶湖周辺の行政、企業、研究者や市民団体などによる「琵琶湖お魚ネットワーク」の構築に乗り出した。ブリヂストンはネットワーク作りの資金面でのスポンサーという位置づけだった。
この活動に命を吹き込んだのが07年からプロジェクト担当となった木村充晴さんだ。当時、地域住民から「工場が環境に悪影響を及ぼしているのではないか」との誤解や厳しい目を感じていた。
「自分の仕事に誇りを持って働きたい。そのためには地域住民とのコミュニケーションを深めて誤解を解かなければ……」。
そんな思いをつのらせていたときだった。

イベントを企画し地域住民と交流

突破口はWWFジャパンの「お魚博士」こと水野敏明さんとの出会いだった。自然保護について何度も議論を交わす中から、本社レベルで「ネットワーク作りを資金面から支援する」だけではなく、彦根工場の独自の取り組みとして地域住民と深く交流するアイデアに行き着いた。
地域の人たちとともに身近な自然に触れ、楽しみながら調査することで環境意識を高め、乱獲を防ぎ、さらには工場が取り組んでいる環境対策を理解してもらうのにも役立つと考えたのだ。不定期開催だった自然観察会を07年から木村さんたちが主体となって定例化。以来、年10回のペースで開催している。毎回、子供から大人まで100人以上の人が参加、ときには200人を超すこともあった。この9月23日には記念すべき50回目を迎える。

ホタル観賞会やビオトープづくりも

工場に隣接するエリアの水路の保全にも力を入れ、毎年6月中旬に地域の人を招いてホタル観賞会を開いている。ピークには約200匹のホタルが乱舞する。今年は237人が参加し、地域の人たちが楽しみにする“名物行事”に育っている。
11年4月にはWWFジャパンの意志を受け継ぎ、「ブリヂストンびわ湖生命の水プロジェクト」として生まれ変わった。
翌5月には、工場内にビオトープ(自然生態系を人工的に構築した庭)をオープン。琵琶湖の絶滅危惧種カワバタモロコを繁殖させる活動を開始した。池に琵琶湖の水を引き込み、周りに川や田んぼを配置。地元の幼稚園児が田植えや稲刈りをする。ニックネームは「びわトープ」だ。
今年9月、同課の山下佳さんが後任に就いた。滋賀全県の小学校にビオトープを作り、繁殖させたカワバタモロコを琵琶湖に戻したい……そんな木村さんの大きな夢を引き継ぐ。
(取材・越智田)

 

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