滋賀県の観光ガイドやエリアガイド、グルメガイドなら滋賀ガイド。地域情報満載です!

滋賀ガイド!

滋賀ガイド!トップへ

前のページへ

掲載日: 2012.12.12

素敵な人トップ

「素敵な人」の投稿は → こちら

梅山 洋三さん(77歳)・一子さん(75歳)

人それぞれにさまざまな人生があり、晩年の過ごし方がある。旧五街道の踏破に夫婦で挑戦し、苦楽を分かち合いながら豊かな人生を過ごす、元・滋賀銀行常務取締役の梅山洋三さん夫妻。
これまで、東海道、中山道、甲州街道、日光街道を踏破し、いよいよ来春、最後の奥州街道に挑戦する。

きっかけは偶然

50歳を前にしたある日のこと、梅山さんは妻の一子さんから「東海道を歩いてみない?」と声を掛けられた。当時、銀行マンとして多忙を極め、休日もゴルフの付き合いなどでほとんど予定が詰まっていた梅山さん。その日だけなぜかスケジュールが空いていたのを一子さんが見逃さなかった。
自宅近くに旧東海道が通っていたが、ゆっくり歩いたことがなかった。言われてみて山科から瀬田まで歩いてみることにしたが、いざ歩いてみると予想外に楽しく、気持ちが良かった。
一方、一子さんもそのあと平安遷都1200年イベントで愛知県の藤川宿― 御油宿間を友人と歩き、街道歩きの楽しさを経験。「2人で、旧東海道を全踏破してみようか!」と話し、挑戦することにした。

夫婦で歩く醍醐味

週末を利用して東海道五十三次の旅が始まった。1日20キロ、2日間で40キロ歩き、毎回、家から電車などで前回の終点へ移動して続きの道を歩いた。
挑戦を始めて16年5カ月後、ようやく旧東海道492キロを踏破。万歩計の累積は103万7822歩に達した。
「街道歩き」は単なるウオーキングではない。「歩く」よりもむしろ「旅」であり、その楽しさや厳しさを「旅の記録帳」に残した。日々の出来事、寺社の朱印、スタンプ、立ち寄った交番の警官のサイン、コンビニのレシートまでさまざまなものがつづられている。
特に、東海道五十三次の宿場では、安藤広重の描いた景色と同じ所で記念撮影することを欠かさなかった。
忘れられないのは島田宿の手前で、幽霊があめを買いにくる怪談「子育て飴」のモデルとなった茶店に立ち寄ったあと、道に迷い、とうとう夜になってしまって怖い思いをしたこと。
地図を見ていると声を掛けてくる人も少なくない。「何をしてらっしゃるのですか」「朝取れたタケノコです。食べください」― 。だが、基本的に名刺交換はしなかった。一期一会の縁を大切にしたかったからである。
人や風景、歴史との出会いなどを楽しむこの旅には、徒歩ならではの味わいに満ちている。
夫婦一緒に歩く点も見逃せない。互いの目標を大切にしながら力を合わせ、楽しさを共有する……これは人生の醍醐味にも通じる。

原動力は「好奇心」

東海道の後、中山道(7年6カ月/533キロ)、甲州街道(1年4カ月/219キロ)、日光街道(3年2カ月/147.7キロ)を踏破。
この恐るべきエネルギー源は、「好奇心」だ。何事にも関心を持ち、それを楽しみに変えていく生き方がこの挑戦を可能にし、心と体を若々しく保っている。梅山さん夫妻の明るい笑顔はとても70代後半には見えない。
「とにかく、第一歩が大切です。その一歩が次の一歩につながり、目標達成につながっていくのです」。
街道歩きに限らず、人生に対する教訓だと確信した。
(取材・越智田)

素敵な人トップへ

本ページの情報は作成時のものであり、変更されていることがあります。あらかじめ御了承ください。

おすすめ情報

クルマでおでかけ!湖国ドライブガイド

おすすめアルバム

今週のプレゼント

おすすめランチ

Copyright © Yamapla Corporation. All Rights Reserved.

滋賀県のプランニングとデザイン、ホームページ制作をサポートする株式会社ヤマプラ