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掲載日: 2013.03.6

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助産師 齊藤 智孝さん(竜王町在住・50歳)

助産師になって26年、これまでに約1000人の赤ちゃんを取り上げてきた齊藤智孝(さいとうちたか)さん。助産師の経験をもとに、県内の幼稚園や学校、児童館などで「命の学習」授業を行い、子どもたちに命の大切さを伝え続けている。

生まれてきたことはすごいこと

胎児の様子が分かる服

病院勤務を経て、さいとう助産院(近江八幡市)を開業した齊藤さん。まごころ助産院(湖南市)と連携しオープンシステムによる分娩介助も行っている。
「命の学習」に関する授業をするようになったのは16年前、当時小学生だった長男の一言がきっかけだった。
「おなかの中にいるとき、赤ちゃんのおへそと、お母さんのおへそはつながっているの?」
長男が学校で「おへそのひみつ」という授業を受け、誤った認識をして帰ってきた。
これを先生に話したところ、逆に「助産師の立場から命の授業をしてみませんか」と言われ、授業をすることになった。さらに、担当の先生が転任した先々でこの話を紹介したこともあり、齊藤さんへの授業の依頼はどんどん増えていった。
小学校低学年には「命の誕生」、高学年には「心身の発達や変化」、中・高校生には「男女交際や結婚」など、年齢に合わせた授業をしている。8㌔ほどの重さの服を着て妊婦の体験をしたり、齊藤さんが手作りした羊膜の袋に入って胎児体験をしたり。お母さんがどんな気持ちで自分を生んでくれたかを身をもって体験できるようにしている。
「自分は大切な存在だ」という自己肯定感の低い親が増えているといわれる。自分の子どもに無償の愛情を注げずうまく育てていけない。自己肯定感が低い子どもたちも増えてきているという。
そんな子どもたちに「生まれてきたことはすごいこと。
自分の命はとても尊いもの」と知ってもらい、感謝しながら他の命と助け合いながら生きてほしい……というのが授業の骨子だ。
授業を聴き、「助産師になりたい」「救急救命士になりたい」と、命に関わる仕事を選ぶ子どももいる。命や性に関する悩みの相談を受けたり、感謝の手紙をもらうことも多い。講演の依頼も増え、今では半年間で200件にも上る。

共に生きることを支える

齊藤さんが助産師になろうと思ったのは高校3年生のとき、姉の出産に立ち会ったことがきっかけだった。初めて見た赤ちゃんが生まれてくる光景はキラキラとしてまぶしく、涙が止まらなかった。「命の誕生に立ち会う仕事がしたい」と心に決めた。
念願かなって助産師になったものの、生まれた赤ちゃんが泣かなかったり、生後7日で亡くなったりして、つらくて辞めたいと思ったことが何度もあった。
しかし、「亡くなった命に寄り添い、共に生きることを支えるのも大切だよ」という先輩医師の言葉に助けられた。
今、齊藤さんの仕事は出産介助にとどまらない。学校の授業の他、妊婦教室、両親学級、子育て相談、更年期の悩み相談、老人の性の相談など幅広い。
もっと子育てを楽しんで最近、力を入れているのは「子育て相談」。
周囲の人に相談ができず、追い詰められて子育てをしているお母さんからの電話が多い。「子どもに手を上げてしまいそう」「もう子育てができない」など……電話だけではなく、夜中に家に行くこともあるという。
さいとう助産院は、毎月第1月曜日の午後、オープンハウスを開き、ベビーマッサージやフリートークでお母さんや赤ちゃんがリラックスできるようにしている。
「もっと、自分をほめて!子どもたちの成長を楽しんで!子育ては楽しいものですよ」
(取材・澤井)

 

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