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掲載日: 2013.07.2

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陶芸家 神農 巌さん(大津市在住・55歳)

透明感のある淡い青緑色が美しい、中国生まれの焼き物「青磁(せいじ)」。陶芸家の神農巌(しんのういわお)さんは立体的な線の紋様を駆使し、「装飾と造形が一体となったデザイン」が高く評価され、昨年春に「紫綬褒章(しじゅほうしょう)」を受章、さらに、滋賀県指定の無形文化財にも認定された。県の無形文化財保持者の認定は9年ぶりだ。

イメージを膨らます独自の「技」

神農さんの作品の最大の魅力は「堆磁(ついじ)」という独特の技法を生み出したところにある。
ろくろなどで器の基本的な形を作ったあと、ドロドロの状態にした同じ粘土を、筆を使って表面に何十回も塗り重ねていく神農さん独自の技法だ。
手間と時間がかかるが、キレのあるレリーフ状の曲線を出せるのが特徴で、器の内側から外側へ流れる立体線が動きのある造形美を生み出している。

自分なりに作ってみよう

「堆磁線文鉢」 2005年 日本工芸展出品作品

子どものころから美術が大好きだったものの、大学では経済学を専攻。焼き物作りはあくまで大学のクラブ活動で、趣味として楽しもうと決めていた。
ところが、一つの大きな出合いが人生を変えた。
京都国立博物館に展示されていた中国の青磁を見て、息を飲んだ。2000年の時を経て、今もなお光り輝く中国青磁の美しさに、すっかり魅了されてしまった。
「こんなすばらしいものがあったのか……何とかこれを作ってみたい! 」
陶芸家になる決意をした瞬間だった。
卒業後、反対する両親を押し切って京都の工業試験場や、陶工訓練校などで専門的な知識や技術を学んだ。
文献を調べ、窯や焼成温度を研究しながら何度も試行錯誤を繰り返したが、なかなか博物館で出合った青磁を再現できない。
「こうなったら、自分なりの青磁を作ってみよう」
再現や模倣ではなく、自分なりの青磁を作ろうと決心し、25年前、大津市の和邇(わに)に工房を構えた。

琵琶湖の自然は「インスピレーションの源」

眼下に琵琶湖が一望できる工房からは、毎日異なった「空の青」と「湖の青」が広がっている。この風景が作品に大きく影響しているという。
琵琶湖の白波に感動しては青磁に白い線を入れ、命の源である「水」を表現する。大自然と対話を繰り返しながら作品作りを進めた。
作品は徐々に評価され始めたが、まだ失敗を繰り返すことも多く、技法に限界を感じかけていた2005年、日本伝統工芸展に出品した作品が、宮内庁買い上げとなった。
「何か大きな力が自分を後押ししてくれるように感じました。これからも人に力を与えられるものを作りたい。願わくば、焼き物への関心が低い人にも……」
現在、作品作りに精を出す傍ら、京都市立芸術大学の非常勤講師も勤め、若い芸術家の育成に力を注いでいる。
(取材・鋒山)

 

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