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掲載日: 2013.08.28

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中寺 吉宣さん(東近江市在住・41歳)

近江八幡市の老舗レストランに勤務する中寺吉宣(なかでらよしのぶ)さんは氷の彫刻を作って15年。これまで各種の国際コンクールに参加し、2012年の氷彫刻世界大会で6位に入賞した。氷彫刻は時間の経過と共に形が変化していく“時間の芸術”。人々の心に残る作品を作ろうと、制作に余念がない。

国際コンペで数々入賞

永遠への憧憬
(写真提供:旭川市経済観光部観光課)

中寺さんが氷の彫刻と出合ったのは15年前、県内のホテルに勤めていた時。クリスマスのイベントに使うサンタやトナカイの氷像を作る先輩の仕事を手伝ったのがきっかけだった。
その後、見よう見まねで氷彫刻に挑戦。最初は形が簡単な魚を彫っていたが、四角い氷がだんだん魚に変身し、命が吹き込まれていく様子がたまらなかったという。時間の経過と共に氷が溶け、丸みを帯びてゆく様子にも心を奪われた。
以来、勤務先のホテルでさまざまな氷彫刻に作品の幅を広げ、仲間と共にコンテストに出場していく。2006、07年には、軽井沢ウィンターフェスティバルに参加。
アメリカのプリマス市で開かれたアイスフェスティバルの氷彫刻のデモンストレーションでは6.5㍍の氷彫刻をフォークリフトを使いながら1週間かけて彫った。
さらに3年前、北海道旭川市で毎年開かれている「氷彫刻世界大会」で入賞。
そして昨年にはアメリカ、ロシアなどから参加者が集まる中、「永遠への憧憬」と題した氷彫刻で団体戦6位に入賞した。琵琶湖の主である大鯉の上に女神様が座って琴を弾いている作品で、高さ3㍍の大作だった。
このような華々しいコンペだけでなく、毎年正月には干支をテーマにした氷彫刻を長浜八幡宮に奉納するなど、地域に密着した活動も続けている。

頭の中で、瞬時にデザイン

彫刻に使うノミは3㌢、6㌢、9㌢の3種類を中心に、数種類ある。大きな氷の塊を何個も積み重ねたものを荒削りし、次第に細部を仕上げていく。現場で、氷の塊を前に頭の中で瞬時に形をイメージしていく。
「大事なのは重心ですね。ちょっとでもバランスが悪いと崩れてしまいます。1番楽しいのは荒削りのときでしょうか。これからどんな作品にしていこうかと考えるとワクワクしてきます」

記憶に残る作品を

勤務先が現在のカネ吉ヤマモトフーズに変わってからも、その直営レストラン「ル・ポワン・ドゥ・ヴュ」でウェディング氷彫刻を担当。
「作品を見てくださった人の笑顔がエネルギーになり、ここまで続けられてきました」とこれまでの活動を振り返る。
気になるのは後継者問題だ。現在、滋賀県内で氷彫刻に本腰を入れて取り組んでいる人は4、5人に過ぎず、全国的にも減少傾向だという。
若い人たちに挑戦してほしいと考え、司厨士協会主催の講習会で氷彫刻の講師を務めることもある。
「氷彫刻は時間の経過と共に形が変わっていく“時間の芸術”です。それゆえ、人々の心の中にしっかり残る作品作りをしなければと考えています。興味を持たれた方がいらっしゃいましたら、一緒に時間の芸術・氷彫刻をやりましょう。きっと新しい自分に出会えます」
(取材・鋒山)

 

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