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掲載日: 2013.12.17

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コントラバス奏者 黒川 冬貴さん(大津市在住・32歳)

石山高校音楽科を卒業後、ドイツ国立フランクフルト音楽大学に留学。2011年、30歳の若さで京都市交響楽団の首席コントラバス奏者に就任した黒川冬貴(くろかわふゆき)さん。オーケストラだけでなく、ソロや室内楽コンサートでコントラバスの魅力を人々に伝えている。
来年1月、しがぎんホールで「黒川冬貴 新春の室内楽」を開く。

仲間引っぱる首席の役割

コントラバスはオーケストラの中で最も深い音色が出せる楽器の一つ。コントラバス次第で音楽の流れが変わるとまでいわれるほどだ。
首席奏者である黒川さんの役割は「指揮者の求める音を精一杯創り出すこと」「パートリーダーとして仲間をまとめること」。
「たとえば、指揮者から『大きな音』を求められた場合、それがどんな雰囲気でどの程度の大きさの音なのかを判断し、仲間に伝えなければなりません。『どんな音色が出せるのか、どんなアイデアを持っているか』を、指揮者から問われる立場にあります」
自分の演奏が良くなければならないのはもちろんだが、仲間がついてきてくれるかどうかも大切だ。
「不機嫌な顔をしていると誰もついてきてくれません。怖い顔は禁物ですね」
黒川さんをよく知る音楽関係者は「黒川さんはいつも前向きで、存在感のある演奏家。音楽に対して厳しいところもありますが、黒川さんのためなら喜んで協力するという人も多く、室内楽を企画する場合、黒川さんならすぐに優れた演奏家が集まります」と話す。

挫折体験をバネに

人望の有無は天性の素質もあるが、黒川さんの場合は留学で学んだ面も大きい。
黒川さんはギュンター・クラウスのCDを聴いてファンになり、彼がいるドイツ国立フランクフルト音楽大学に留学した。しかし、周囲の音楽レベルが高すぎて挫折感に襲われた。留学するまではどんな局面でも前向きな黒川さんだったが、自信を失い、半年間ほど楽器を弾く気にならなかったという。
しかし、この半年間にさまざまな演奏会に足を運び、仲間と音楽について熱く語りあうことで、冷静に自分を見つめることができたという。
「自信を失っているとき、友人たちの存在は大きかったですね。余計なことを考えず、音楽について熱く語り合えた時間は貴重でした」
この体験がいま、首席奏者として仲間の話に耳を傾け、演奏をリードする上で役立っている。
2003年、シュペルガー国際コンクールで3位に、ドイツ学術交流会コンクールで2位にそれぞれ入賞。
アジア・ユースオーケストラ、兵庫県立芸術センター管弦楽団の首席奏者を務め、大阪フィルハーモニー交響楽団コントラバストップ奏者を経て、京都市交響楽団首席コントラバス奏者に就任した。

艶と存在感あるソロ演奏

日本ではまだ一般的ではないが、ドイツではソロでコントラバスが演奏されることが少なくない。はじめてソロ演奏を聴くと、艶のある存在感に満ちた音色に魅了され、オーケストラで聴くのとは違う印象に驚く人が多い。
来年1月、しがぎんホールで「黒川冬貴新春の室内楽」が開かれる。黒川さんのソロ演奏も聴くことができる。
共演者にはバイオリンの佐久間聡一さん、ビオラの泉原隆志さんなど、トップレベルの奏者が出演し、ドボルザークの弦楽五重奏曲などを演奏する。
「楽しいサプライズも用意しています。内容はそのときのお楽しみです。お待ちしています」
(取材・澤井)

 

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