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掲載日: 2014.04.16

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ダイハツ工業株式会社 滋賀(竜王)工場 工務部 課長 乾 良幸さん(甲賀市在住・41歳)

竜王町にある自動車メーカー、ダイハツ工業滋賀(竜王)工場は、従業員5000人以上が働く巨大工場。環境の保全は場内だけでなく地域へ与える環境も大きい。環境に対する従業員の意識を変えることに大きな成果を上げているのが、昨年2月にスタートした「環境道場」だ。生みの親の乾良幸(いぬいよしゆき)さんに話を聞いた。

資格取得へ夢中で勉強

環境道場を推進している皆さん

環境道場体験コーナー

乾さんはもともと建築設計事務所で設計士をしていたが、30歳のときダイハツが建築関係のスタッフを募集していると知り、転職。工務部施設環境保全課で建物に関する仕事をしてきた。
4年前、大きな転機が訪れた。突然上司から環境保全の仕事を命じられたのだ。建築畑一筋の乾さんにとっては全く未知の分野だった。
「建築と違う分野の仕事をやっていけるのだろうか……」
環境については分からないことばかりで、不安に押しつぶされそうだったが、気を取り直してチャレンジ。社外の講習会に参加し、環境マネジメントシステムの国際規格「ISO 14001」の審査員資格取得を目指して夜遅くまで勉強した。
最初の1年間は無我夢中だったが、そのうち環境のことが少しずつ分かってきた。人脈ができてくると、仕事の重要性も理解できて面白くなった。

流行に終わらない取り組み

そんなとき、工場内で樹木用の虫除け剤を誤ってこぼした作業員が、それを水で洗うというミスが起きた。薬剤は流出防止の水槽に止まり、外部にもれることはなかったが、ちょっとした知識不足が事故につながりかねないことを痛感した。
今から約10年前、環境への意識の高まりからISOへの関心が高まったが、事業所内での世代交代が進み、関心が薄れてきているような気がした。年配の人と話をしてみても「そう言えば昔聞いたな……」という反応で、若い人も、よく分からないまま仕事をしている人が多かった。
「環境問題にはやり廃りがあってはならない! 常に高い意識を持っていなければいけない!」
そう思った乾さんは昨年2月、従業員が環境について学ぶための場を工場内に常設しようと考えた。名付けて「環境道場」。専属トレーナー4人による環境講座をほぼ毎日開講し、事業所にある二つの工場から8人ずつ出席。全従業員が1年間に1回は受講できるようにした。
事故の事例をパネル展示したり、工場全体の模型を作って排水がどこに流れるのかが一目で分かるように工夫。環境の話に興味を持ってもらえるように資料も手作りした。
1年が経ち、最近は少しずつみんなの意識が変わってきたことを実感しているという。

学びの場を地域に開放

竜王フェスタ(2013年)

地域のみなさんと環境パトロール

滋賀(竜王)工場では毎年5月、「ダイハツ竜王フェスティバル(今年は竜王フェスタ4025)」が開かれている。ツツジが満開の工場を開放し、地元の人たちに感謝の気持ちを伝え交流を深めるイベントだ。今年は操業40周年の節目の年に当たるため、地域の人たちにも「環境道場」を公開する。
「先日、環境の仕事を勧めてくれた上司から、『君は環境の仕事に向いていると思っていたよ』と言われました。最初のうちは違和感がありましたが、今では感謝しています」
最近は家族と遊びに行くときでさえ「環境」や「エコ」に関連する所に足が向いてしまうという。
(取材・福本)

 

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