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掲載日: 2014.12.16

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「時代物工房 一助朋月」女将 塚本 裕枝さん(長浜市在住・34歳)

よろいやかぶとといった日本の伝統的な甲冑(かっちゅう)を着てお祭りに参加したり、史跡巡りをする人たちがいる。 長浜市の甲冑工房「時代物工房 一助朋月(いちすけほうげつ)」の女将・塚本裕枝(つかもとひろえ)さんは、自らも甲冑を着て祭りや武者行列を楽しむかたわら、甲冑好きの人たちのためのサイトを運営し、甲冑作りのお手伝いや交流に努めている。

自分の甲冑が欲しい

塚本さんは奈良県出身。東大寺大仏殿や春日大社など、歴史と文化に彩られたまちで育ち、歴史好きになった。 本を読んだり、各地を散策したりするうちに、「歴史は進行形で、教科書や年表に書かれていることだけが全てではない」と考えるようになった。 塚本さんの興味は、土地や建物だけでなく、着物や民族衣装にも及んだ。 「十二単(じゅうにひとえ)を着てみたい!」 子どものころからそう考えていた塚本さん。大人になってから京都で着用体験ができることを知り、すぐに足を運んだ。 塚本さんの次の興味は、十二単と同様に興味があった甲冑へと移っていった。 「甲冑って、どうやって着るのだろう? 私が着たら格好良いかな?」 そんなとき、甲冑を着て楽しむサークル「甲援隊(こうえんたい)」を知り、さっそく参加した。 メンバーの中には、自分の甲冑を持っている人も多かった。塚本さん自身も自分の甲冑が欲しいと思いはじめたころ、同じサークルのメンバーで、後に夫となる朋和(ともかず)さんと出会った。 朋和さんは塚本さんのために、軽い樹脂製の甲冑を3カ月も掛けて作ってくれた。 自分だけの甲冑を手に入れた塚本さんは、甲援隊の活動に精力的に参加した。近畿各地に出向き、祭りやイベントを盛り上げるのはとても面白く、充実したものだった。 朋和さんが作ってくれた甲冑は今も現役で、お気に入りの一領だという。

「女将で天下取る」

6年前に結婚したのをきっかけに長浜に移住。その後3年間は、ホテルで宴会やブライダルのプランナーの仕事をした。しかし、甲冑作りが忙しくなる朋和さんを見ているうちに、夫婦で同じ目標に向かおうと思い、仕事を辞めた。 「日本一の甲冑屋の女将として天下を取る!」 現在は、ブログやフェイスブックで歴史好きの人と交流したり、自分や仲間が甲冑を着て楽しんでいる様子をインターネットで発信したりして、甲冑や歴史に興味がある人たちとの「ご縁」を深める毎日だ。 「着て楽しんでもらえる甲冑作り」には、客に対する細やかな配慮が欠かせない。 塚本さんは、客の要望をいかにくみ取り、満足してもらえるかを考え、それを作り手である朋和さんに正確に伝える。 「『井伊家の赤備え』のような朱塗りの甲冑にしてほしい」など、細部にわたる注文も多いという。 塚本さんの丁寧な接客と、朋和さんの細かな仕事によって、客の体型に合った世界でたった一つの甲冑が出来上がる。

劇団から製作依頼も

最近は、劇団からの依頼もあるという。塚本さんらが作った甲冑を役者が格好良く着こなし、素晴らしいお芝居を演じている姿を見ると、自分も舞台作りの一助になっているような気持ちになるという。 「子どものころから大好きだった歴史に関係する仕事ができ、新たな出会いもあって楽しいです。滋賀は戦国の歴史が身近にある地。小説や年表だけでなく、甲冑を着て歴史を体験するのは面白いですよ。甲冑を着ることが一時のブームでなく、趣味として根付いてほしいですね」 (取材・鋒山)

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