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掲載日: 2015.03.24

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ひこね桜守 代表 山内 勉さん(彦根市在住・65歳)

彦根市民の目を楽しませてきた彦根城周辺の桜並木を元気な姿に戻したい……。10年前、山内勉(やまうちつとむ)さんら地元商店主たちがそんな思いで立ち上がり「ひこね桜守」を結成した。地道な活動は行政を動かし、地域全体で桜を守る運動へと広がっている。

樹齢70年 老木目立ち

「最近、彦根城の桜の色が薄くなってきたと思わへんか?」 10年前のある日、地元商店主らの会合の席で、誰ともなく声が上がった。確かに、山内さんも以前に比べて桜の枝が減ってまばらになり、花の色も薄くなっているのを感じていた。 県内有数の桜の名所として知られる彦根城には、約1200本のソメイヨシノが植えられている。1934年に彦根市民の吉田繁治郎(よしだしげじろう)さんが観光の一助にと植えたものだといわれている。 江戸時代にオオシマザクラとエドヒガンを交雑して作り出されたソメイヨシノは成長が早い反面、平均寿命は60年ともいわれている。 種子をほとんど残さず、接ぎ木だけで増やさなければならないが、生命力が弱く、人が手を加えなかったり、環境が悪かったりするとすぐに衰えてしまう。 彦根城の桜も樹齢70年を越す老木が目立つ。特に堀周辺の木は観光地化したことで多くの花見客が根元を踏みつけ、さらに道路が舗装されたせいで木の勢いが衰えていた。

文化財ゆえの苦労も

桜に肥料をあたえるひこね桜守のメンバーと参加者

多くの彦根市民にとって、彦根城の桜はふるさとの原風景であり、心を豊かに育んでくれた恩のある木だ。そんな桜を元気な姿に戻すため何かできないか……。2005年、山内さんは地元商店主ら10数人と「ひこね桜守」を設立した。観光目的ではなく、自分たちの町を良くしたいという思いからだった。 最初に考えたのは、弱った桜を植え替えることだった。しかし、下手に手を加えれば国宝である彦根城の石垣を崩してしまう恐れもあり、許可がおりるのは簡単ではなかった。何度も市に掛け合い、桜に肥料をやることで落ち着いた。

春の喜び これからも

桜に肥料をあたえるひこね桜守のメンバーと参加者

桜には世話が必要だという認識が市や地域住民にも広がり、維持管理は市が主体となって行うことになった。 現在は桜の咲く前と咲き終わりの年2回、肥料をやる活動を続けている。市内の樹木医の川崎昭重(さわさきしょうじゅう)さん指導の下で、市の職員や市民団体と一緒に作業にあたっている。 「枯れたと思った木から新芽が出てきたときはとてもうれしかった。桜は昔から庶民の春の喜び。この先もずっと私たちを楽しませてほしいですね」 結成して10年が経ちメンバーの高齢化が進んでいるため、新しい担い手を募集している。 (取材・福本)

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