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掲載日: 2015.05.12

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鉄道写真家 清水 薫さん(草津市在住・51歳)

子どものころから鉄道写真が好きで、31歳のとき大手電機メーカーを退職して鉄道写真家になる夢に賭けた清水薫(しみずかおる)さん。好きなことを仕事にする―、誰もが憧れるがその道は険しい。清水さんの夢を支えたのは、諦めない熱い心だった。

技術者から31歳で転身

小さいころ、父に連れられてよく電車を見に行き、鉄道が大好きになった清水さん。小学校6年生のときに、親にねだってカメラを買ってもらった。中学生になると、さらに性能のいいカメラが欲しくなり、新聞配達をして手に入れた。 この気持ちは高校生になっても冷めず、鉄道車両の設計者になろうと決心し、大学は工学部へ進学した。ところが、卒業当時、国鉄民営化のあおりを受けJRや車両メーカーには採用がなく、仕方なく大手電機メーカーに就職。半導体機械の設計をすることになった。 当時、半導体産業は時代の最先端。残業や休日出勤が常態化し、毎日心身ともに疲れ果てた。 たまの休みに鉄道写真を撮りに出掛けると気持ちが癒やされた。雑誌「鉄道ファン」などで奇麗な風景を走る電車の写真に刺激を受けた。自らも鉄道写真の投稿を学生時代から重ねていたが、「好きな写真撮影で生計を立てたい」という思いがエスカレートし、とうとう鉄道写真を仕事にすることを決心した。

厳しい現実

頑張って貯金をし、31歳で退職。鉄道カメラマンとして歩き始めた。 複数の雑誌社から仕事をもらってなんとか生活できるかなと考えていたが現実は甘くなかった。 一向に仕事は増えず、年収100万円台の厳しい生活が何年も続いた。しかし、これに屈することなく、大阪ビジュアルアーツ専門学校の夜間部で写真の腕を磨く一方、こつこつ撮り続けてストックを充実させていった。

湖西線の風景テーマに

雑誌向けの写真撮影とともに清水さん自らのテーマとして取り組んできたのが「湖西線とその周りの風景」の作品作り。時間さえあれば湖西線の沿線へ撮影に出掛けた。 湖西線は琵琶湖に近く、周辺の自然も豊かだが、全線が高架の上を走るため構図が単調になりがちになる欠点もあった。沿線を駆け回り、撮影場所を探した。撮影ポイントを探すだけでなく、電車の進行方向に対する太陽の位置と日の出、日の入りの時刻、日中の太陽の高さなどを克明に照合した。 晴れた日の夕暮れは空気が澄み、絶好のチャンスだが、撮影できるのはたったの数分。同じ場所で何日もかけて撮影した。 特に「中秋の名月と電車」をテーマに絞ったときは、何年にもわたる撮影になった。 スランプに陥っていた1999年の冬、雪の中で撮影していて転倒し、2カ月間入院した。「泣きっ面に蜂」だったが、この入院生活がスランプ脱出の契機となった。ベッドで横になっていると心の中に写真の構図が次々と湧いてきたという。 新たな着想による写真も加え、撮りためた湖西線の風景写真を中心に2001年、個展を開催。これが高く評価されて仕事が徐々に増えていった。 数年前に結婚し、最近は雑誌やカレンダーなどの撮影で全国を飛び回る一方、写真教室や専門学校の講師として、これまで磨いてきた技術や経験を教えている。また、ポストカードセットや卓上カレンダーなどオリジナルの商品も徐々に充実したいと考えているという。 (取材・鋒山)

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