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掲載日: 2013.05.15

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銅版画家 小柳 優衣さん(長浜市在住・25歳)

近江雁皮紙(おうみがんぴし)やヨシ紙など、滋賀の素材を使って目に見える世界を超えた「音」や「時の移ろい」を表現する若手銅版画家の小柳優衣(こやなぎゆい)さん。
2年前から滋賀県に住み、絵の具メーカーの支援を受けて国内だけでなく、中国やアメリカなどでも作品を発表、注目を浴びている。

色と線で感覚を刺激

VANITY PATTERN 

銅版画は、銅版に金属の針(ニードル)で細い溝を刻み、その溝にインクを詰め込んで紙を圧着、画像を刷り取る。特に銅版の溝を薬品で腐食させる技法を「エッチング」と呼び、薬品に浸す時間の長短で溝を深くしたり浅くしたりして濃淡や奥行きを出す。
小柳さんの作品はペン画では表現できない繊細さと奥深さが特徴で、アーティストとしての能力はもちろん、刷りの技量も高く評価されている。
彼女の目指す作品は単に視覚に働きかけるだけではなく、色から匂いを感じさせたり、形から音を感じさせたりというように、視覚以外の感覚を刺激するもの。これは専門用語で「共感覚」といわれている。
もう一つ、小柳さんが力を注いでいるのが「時間感覚」。版画の素材に近江雁皮紙やヨシ紙を使い、セピア色のインクを基調に表現された小柳ワールドからは、視覚を経由して「時間を経た風合い」や「幻想的な雰囲気」が伝わってくる。

大学時代に「二度の転機」

poppiness score

子どものころから絵が好きだった小柳さんは筑波大学に進学し、油絵を学んだ。
しかし、進路に悩んでいた大学2年生の終わりごろ、1回目の転機があった。
「友人の銅版画を見てビ!ビ!ビ!ときました。うまく言えないのですが……自分の表現したかったものはこの方法なら可能だ!と直感しました。
銅の持つ柔らかさ、針で描く線の繊細さも私にはピッタリでした」小柳さんが表現したかったのは時間を経て、物事が移り変わる時の流れ。銅を腐食させ、時間を圧縮して作品を作る銅版画の手法は自分に合っていると思った。
2回目の転機は卒業間際。それまで、「作品には必ず意味が必要」と意気込み、技法に頼って作品を作っていた。卒業制作にもその姿勢で取り組んでいたが、作品作りに懸命になっているうちにそれまでの先入観から解放され、心にポッカリと穴が空いたような気分になった。そして「これでいいんだ!」と開き直り、インスピレーションにまかせて一挙に作品を仕上げた。まさに「無の心境」。作品の名前も新しい視点が開けた喜びを込めて「今日の良き日に」とした。
この作品は結果的にギャラリーの目に留まり、絵の具メーカーからスポンサー支援を得られるきっかけにもなり、その後の作家人生に大きく影響を与えた。

滋賀の素材で新たな挑戦

小柳さんは現在、結婚して夫の実家がある滋賀県に住んでいる。
「滋賀には素晴らしい伝統や文化があります。この地の良さを伝えようと頑張っている人たちにも触発されます。鮒ずしも大好きです!」滋賀で活動するならこの地に根ざした素材を使おうと考え、近江雁皮紙やヨシ紙も積極的に使っている。
ヨシ紙は、ちょうど良い厚みを見つけるまでに何度も試行錯誤を繰り返したが、紙の風合いや弾性は銅版画に適しているという。
小柳さんの作品の評価は高く、教科書の表紙や健康食品のパッケージデザインなどの話が舞い込み、真っすぐに取り組んでいる。
(取材・福本)

 

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