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掲載日: 2014.05.14

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びわこ成蹊スポーツ大学 准教授 黒澤 毅さん(大津市在住・41歳)

キャンプや縦走登山、マウンテンバイクなどの野外を舞台にした冒険プログラムを通して心身を育む「野外スポーツ」。その第一人者として、日本の大学で初めて開設された専門家養成コースで教育・研究活動に携わっているのがびわこ成蹊スポーツ大学の黒澤毅(くろさわたけし)さんだ。自転車と徒歩で沖縄本島を1周する冒険教育など、体験をベースにした指導で知られている。

新入生全員が実習に参加

びわこ成蹊スポーツ大学の野外スポーツ専門家養成コースは2003年の開学と同時に誕生した。黒澤さんは開学の2年前に設置準備室の顧問に就任し、文部科学省に通いながら同大学の設置に尽力した。
同大学では新入生全員が3大実習と呼ばれる野外スポーツ活動に参加する。
まず春のフレッシュマンキャンプ。3泊4日で仲間と寝食を共にしながら登山に挑戦する。夏はカヤックや遠泳などを体験する水辺実習。冬は赤倉温泉スキー場(新潟県妙高市)でアルペンスキーを行う雪上実習。
さらに、このコースを専攻した学生は、夏に6泊7日で縦走登山やソロビバーク(野営)を体験する。寝ていて野良犬に囲まれたり、頭上を蛇が通り抜けたこともあるという。朽木から若狭湾青少年自然の家(福井県小浜市)まで歩き、カヤックで松原まで北上。帰りは夜を徹して歩き続ける「オーバーナイトハイク」でゴールを目指す。

助け合いで心の知能向上

こうした体験を通じて、仲間とコミュニケーションを深め、他人を思いやる「愛他心」や自分の状態を知る「自己洞察」などの情動知能(心の知能指数)が向上するという。
プログラムには仲間と協力しないとできない課題が必ず組み込まれている。例えば、高さ4㍍の壁を登るという課題。1人では決してできないことが、仲間と共に、知恵と力を合わせることで可能になる。
これは県の初任者研修や教頭、校長の研修にも取り入れられている。体力的に若い人が有利に思われるが、さまざまな経験を積んできた教頭や校長のほうがコミュニケーション能力があり、早くクリアできることも多いという。

5歳児から教わる

黒澤さんは高校卒業後、自然環境に恵まれた信州大学に進学。
そこで野外スポーツ教育を知り、興味を持った。
その後、筑波大学大学院に進み、キャンプやスキーの指導員資格を取得するなど経験を積んだ。
その中でも5歳児対象の4泊5日の幼児キャンプが印象に残っているという。木の根っこさえまたげない子がいて、いつ山頂にたどり着けるかわからない状況の中、黒澤さんは子どもたちだけを残して先回りし、そっと見守ることにした。最初のうちはバラバラだった子どもたちが、いつの間にか助け合い、最後は山頂までみんなそろって歩いてきた。
「キャンプのマジックを見たかと思いました。泣いていても、子どもはたくましく、何でもできます。大人が手出しをしてはいけないことを教えられました」

自信に満ちた子どもたち

フレッシュマンキャンプの登山プログラム

大学専門実習における日本海のカヤック指導場面

01年からは沖縄県ユースホステル協会の事業として「子ども沖縄本島1周チャレンジ」を始めた。小学4年生~中学生が対象で、450㌔の行程を自転車と徒歩で移動するというもの。
黒澤さんが先頭をきって1日100㌔ほど走る。
「自然から多くのことを学んだ子どもたちは、自信に満ちあふれた表情になります。この体験で『いじめ』や『不登校』がなくなったと聞くこともあり、うれしいですね」
(取材・澤井)

 

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