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掲載日: 2007.04.4

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小幡人形9代目当主 細居 源悟さん

小幡人形9代目当主
細居 源悟(ほそいげんご)さん(68歳)

年賀切手のデザインにも起用され全国的に有名な郷土人形「小幡(おばた)でこ」(「でこ」とは昔の呼び方で人形の意味)。
今回の素敵な人はその伝統を受け継ぐ9代目当主・細居源悟さん(68歳)。かわいらしい人形が並ぶ自宅兼作業場でお話を伺った。

近江に伝わる郷土人形

五個荘小幡町に伝わる郷土人形「小幡でこ」。カラフルな色使いと土人形ならではの素朴なぬくもりが特徴で、かわいらしい姿は人形愛好家に親しまれている。節句人形や縁起ものを中心にその種類は約400にものぼり、中には干支の動物と縁起物を組み合わせた「小幡でこ」独特のユーモアあふれる作品もある。
「小幡でこ」は約300年前に細居家の先祖である初代・細居安兵衛が伏見人形をまねて作ったのが始まり。
京通いの飛脚をしていた安兵衛はたびたび追いはぎに遭い、その弁償費用がかさむことに頭を悩ませていた。そこで当時人気のあった「伏見人形」を学び、人形師に転職、「小幡でこ」を生み出した。中山道沿いに家があったことから土産物や子供のおもちゃとして人気が高まり、明治初期までは同業者が4~5軒もあったという。しかし時代とともに後継者が減り、現在「小幡でこ」を制作するのは本家の細居さんただ一人となってしまった。

伝統の灯を守りたい

彩色途中の「小幡でこ」

源悟さんが9代目を引き継いだのは先代が亡くなった19年前のこと。それまで会社員として働いていたが「伝統の灯をここで消したくない」との思いから家業を継ぐことを決心した。幼いころから「小幡でこ」に囲まれ、先代の手作業を見てきた源悟さんは、以来一人で伝統を守ってきた。
目下の悩みは300年の伝統を引き継ぐ後継者がいないこと。
「昔は子どもが生まれるとお祝いに節句人形を贈りましたが、現在はそういった習わしも少なくなり需要が減りました。収入が安定しないので、なかなか次の代へ引き継ぐことができません」とのこと。
「小幡でこ」は細居家の人々が代々守ってきた貴重な伝統。「一人でも多くの方に知っていただき後世へ残してほしい」と話していた。人形を愛おしく見つめる横顔が大きく印象に残った。
(取材・福本)

 

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