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掲載日: 2008.11.19

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山西 盛隆さん(35歳・東近江市在住)

経糸を曲げて円形に織る新技法で織物業界に新風を巻き起こした織物職人の山西盛隆さんが今回の素敵な人。
山西さんは、このほど「JFWジャパン・クリエーション2009Autumn/Winterテキスタイルコンテスト」で見事グランプリ(経済産業大臣賞)を受賞。
東近江市にある家業の「山西整経」でお話を伺った。

常識を打ち破る織り

全国の繊維メーカーや、デザイナーの作品446点の中から、見事グランプリを受賞した山西さん。作品のタイトルは「円」。
一般に、織物は経糸と緯糸を直角に組み、まっすぐに織るものだが、山西さんはその常識を打ち破った。
経糸をカーブさせ、やさしい弧を描く直径約1㍍60㌢の「円」を織り上げた。
「独創性があり、将来に活用できる可能性がある技法」と、審査員の高い評価を得た。

師匠との出会いサラリーマンからの転身

山西さんは大学卒業後、設計会社で営業の仕事をしていた。しかし、仕事に悩み、「自分で責任を持って最後まで携われる仕事がしたい」と考え、8年前に会社を辞めた。
そして、実家の整経業を手伝いながら、一生をかけられる仕事を探しはじめた。
「整経」というのは、織物用の経糸の下準備をする仕事である。
そして、仕事の取引先・彦根市の「近江上布・大西新之助商店」で、近江上布の伝統工芸士・大西實さんの反物に出合った。その時、その織りのあまりの素晴らしさに鳥肌が立ったという。
以来、自分もあのような織物を織ってみたいという思いを強くし、大西さんに弟子入り、織物の世界へ飛び込んだ。
「織物では食べていけないよ、という師匠の言葉に将来への不安はありました。しかし、やってみたいという思いがますますつのり、周囲も賛成してくれたから突き進むことにしました。織物と出合えたことは本当に幸せです」と話す。

未来に向かって挑戦

現在、整経業を手伝いながら、週に2、3回、師匠の元で修業を続けている。織りという仕事は、地道な作業の積み重ねで、毎日、辛くて苦しい事の連続だ。
特に麻は繊維が大変固く、指の皮がめくれて血が流れることもしばしばだという。
肩が凝って苦しいが、この辛さは全てステキな織につながっている。創る喜びは何物にも代え難く、だからこそ、織り上がったときの喜びはひとしお。
「我慢強いのが取りえかな」と控えめに話す山西さんは、逃げ出したいと思ったことは一度もないという。
「日々精進し、師匠のような近江上布の職人を目指し、納得のいく仕事をしていきたい」とも語る。これからの活躍がますます楽しみである。
(取材・高木)

 

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