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掲載日: 2010.02.17

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刺しゅう作家 中山 富美子さん (大津市出身)

パナマの飾り布モラに魅せられて、コレクションや創作活動を45年以上続けている刺しゅう作家・中山富美子さん。活動の集大成ともいえる「モラに魅かれて―中山富美子の作品展」が、しが県民芸術創造館で20日から3月7日まで開催される。

強烈な色彩感覚のとりこに

全身を電気のようなものが貫いた。見たこともない強烈な色彩感覚とイグアナやケモノなどを題材にした独特のモチーフ。「何なんだこれは!」
40年前、ファッションデザイナーをしていた中山さんは、友人のデザイナーが持ち込んだ資料で初めてモラを見たときの衝撃を、今でもはっきりと覚えている。
モラとは中南米パナマ共和国に近い島々に暮らすクナ族の女性のブラウスに縫い込まれる飾り布のこと。何枚もの原色の布を重ねて切り抜き、逆アップリケの技法で作られている。
資料で見たときは、それがモラだとは分からなかったが、約1年後、世界の民俗学について書かれた本でその存在を見つけ、夢中で調べた。知れば知るほどモラにほれ込み、以後研究や創作活動を重ねるようになった。

創作の原動力は 現地の人々との触れ合い

活動を進めるうち、現地の人たちはどんな気持ちで作っているのか、何を食べて暮らしているのか、伝統をどう守っているか、なぜこのような模様が生まれるのか……さまざまな疑問がわき上がった。
「ぜひとも現地に行きたい!」。だが、当時は社会情勢が悪く、念願のパナマ行きが実現したのはモラを知って10年以上たってからだった。
パナマでは現地の人々にステッチを教えたりしながら一緒に生活した。水道も電気もガスもない原始的な生活だが、彼らの一生懸命生きる姿は中山さんの心をわしづかみにした。以来現在まで実に18回も現地に赴いている。実際に行くことで創作意欲がわき、活動の大きな原動力になっている。

展覧会のほかモラ教室も

中山さんは刺しゅう、キルト、ビーズステッチなど幅広い手芸分野の作家として活躍しながら、モラをはじめ世界のさまざまな民俗刺しゅうの研究とコレクションを続けている。
NHK婦人百科などテレビ番組にも出演。NHKおしゃれ工房手芸フェスティバル展をはじめ数多くの展覧会に参加しているほか、1965(昭和40)年からは毎年作品展も開催。全国に330のモラ教室も展開している。
故郷滋賀では、08(平成20)年11月に石山寺で「中山富美子のMOLAでつづる源氏物語展」を開催。中南米と日本の文化が融合した新鮮なデザインのモラが大好評だった。
しが県民芸術創造館の「モラに魅かれて―中山富美子の作品展」では、クナ族のモラ約30点と中山さんの創作モラ約120点のほか、現地での中山さんの活躍ぶりを伝える写真も展示する。
「モラの色彩の鮮やかさ、テクニックの不思議さを感じてください」
(取材・鋒山)

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