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掲載日: 2012.06.12

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画家 成安造形大学美術領域教務員 藤井 俊治さん(甲賀市在住・29歳)

人それぞれに、物の見え方が違う。そんな多面性を独自の油絵で表現し、大学3年生で若手美術家の登竜門「シェル美術賞2004」グランプリを受賞。
将来を担う若手アーティストとして期待されている。

人それぞれに違う「見え方」

「視線ががぶって通って」 2011年 90×96cm 綿布に油彩 ©FUJII Toshiharu

サーモグラフカメラで人物を撮影すると「顔の表面温度の違い」が「色の違い」に写し出される。藤井さんはこのカメラで撮影した人物像をモチーフに油絵を描き、「シェル美術賞2004」グランプリを受賞した。
美術大学3年生のとき、先生から厳しい評価を受け、絵に対する考え方を根本的に変えたのだという。今思えば、それが受賞に繋がったのではないかと振り返る。「自分が見ている世界は他人に同じように見えているとは限りません。人によって見え方が異なります。逆に、物には『誰によってどのように見られるか』でさまざまな姿を見せる『多面性』があります。これをどう表現していくか。ここから何を見つけていくかです」小学校6年生のときに友達の通う画塾に興味を持ち、両親を説得して絵を習い始めた。その後、栗東高校美術科、成安造形大学、京都市立芸術大学大学院に進学した。

父の死で変化した作風

「嘘ついてさよなら」 2012年 綿布に油彩、アルミ箔、ジェッソ 195×340cm ©FUJII Toshiharu

藤井さんが自分の作風にたどりつくきっかけは父の死だった。03(平成15)年に父親が急逝。出先で訃報を受け取って家路に急いでいた時、同じ風景でも「行き」と「帰り」とでは全く違うことに気がついた。以来、見慣れた風景も自分の感覚の中で毎日変化していることを自覚し、「人」と「物」の関係を深く考えるようになった。大学院に進学してからも新しいテーマや手法を求め、試行錯誤を繰り返した。「これが自分の作品の世界だ」と自信が持てるようになったのは大学院を修了するころだった。
こうして描いた作品が評価され、「第29回損保ジャパン美術財団選抜奨励展」や、関西ゆかりの気鋭の作家が競演する企画展「Art Court Frontier 2011」などにも出品できるようになった。

日本画の素材を油絵に

下絵は、いろいろな写真をパソコンでコラージュしたものなどさまざま。
一時期、匿名性にこだわって、顔にパイを投げつけられた人、ダイバー、防護服を着た人など、顔がはっきりしない人物像ばかりを描いていた。現在は「穴」に注目し、「お面」「顔出し看板」など、「絵の奥に連続する何か」を表現したいと考えている。絵の具を盛り上げて質感を出すために油絵の絵の具を使い、日本画に使うアルミ箔も積極的に使うなど、テクニックの面でもチャレンジし続けている。
絵のタイトルも「名前も知らないパレード」「真夜中の煙」など、想像力をかき立たせる工夫を凝らしている。さらに、モチーフをいくぶん抽象的にすることで、見る人なりに「見え方」や「感じ方」が異なるよう心がけている。

「滋賀県次世代文化賞」受賞

「第1回滋賀県次世代文化賞」を昨年、受賞し、4000人以上が訪れる「びわこアートフェスティバル」で作品を展示した。
「選ばれたことはもちろんですが、取材を受けることで自分を見つめ直す機会が増えたことの意味は小さくありません」と藤井さん。
東日本大震災で生命の源である「海」が逆に生命を破壊する「津波」に姿を変えるのを目の当たりにし、「物の多面性」をさらに強く感じたという。
作風が今、また大きく変化しつつある。
(取材:福本)

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