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掲載日: 2013.02.20

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バイオリニスト 西川 茉利奈さん(高島市出身、東京都在住・28歳)

ドイツ国立ベルリン芸術大学への留学から帰国、次世代を担う期待のアーティストに贈られる「滋賀県次世代文化賞」を受賞したバイオリニスト・西川茉利奈(にしかわまりな)さんが、大津で初の凱旋(がいせん)リサイタルを開く。小学4年生で全日本学生音楽コンクール(毎日新聞社主催)に初出場し奨励賞を受賞。以来、数々の賞を受賞してきた。
聴く人の心を揺さぶる「ダイナミックで情熱的な演奏」はどのように育まれてきたのか、そのドラマを追った。

つらかった子ども時代

次世代を担うバイオリニストとしていま大きく期待されている西川さんだが、子どものころはバイオリンの練習が嫌だったという。声楽出身でバイオリンに憧れを持っていた母の影響でバイオリンを始めたものの、練習漬けの毎日だったからだ。幼稚園にも行かずにひたすら練習。小学生になってからも、テレビを見る時間を制限され、練習した。友だちと充分遊ぶこともできず、つらくて泣いたという。

技術は身に付いたが…

ベルリン留学中の恩師と共演

東京芸術大学音楽学部付属音楽高校を経て、東京芸術大学音楽学部に入学したころから、ようやく「音楽は自分の天命かもしれない」と思えるようになった。
それでもまだ、完全に心は晴れなかった。
テクニックは身に付けたものの、ステージで自分をうまく表現できない。いつもどこか苦しい。
「どうしてなんだろう? 」と悩んだことさえあった。先輩や知人の音楽家に相談したが解決できなかった。

「頑張るな!」で開眼

玉井准教授(右)、指揮者でバイオリニストの ガーボル・タカーチ=ナジ氏(中央)と共に

突破口となったのは、ドイツ国立ベルリン芸術大学への留学。
教授から「頑張るな!」と、繰り返し指導を受けた。楽器が体の一部に感じられように、もっと自然体で演奏せよというのだ。
このとき、東京芸大時代に恩師の玉井菜採(たまいなつみ)准教授から言われたことを思い出した。
「何のために弾いてるの?……音楽が好きだから弾いてるんでしょう……それだけでいいんじゃない」
「頑張るな」ということと「好きだというだけでいい」ということは、同じ意味であることがやっと理解できたのだ。
「大学時代は、厳しい競争の中でひたすら頑張るだけで、音楽を心から楽しむ余裕がなかったことに気がつきました」
それ以来、肩の力が抜けた。「ダイナミックで情熱的、歌心ある演奏」が花開き始めたという。
「もちろん、今でも本番前は怖いですし、もがき苦しむこともあります。でも留学先でのさまざまな経験が自信を持つ勇気を与えてくれました。自分のことを好きだと思えるようになったんです」
2012年秋、同大学のディプロマ(学部)課程を首席で卒業し、帰国した。

来月、びわ湖ホールでリサイタル

3月30日に「びわ湖・アート・フェスティバル2013」のトリを飾って、受賞記念のリサイタルを開く。

曲目は
「華やかでしっとりとした歌心を歌い上げたドボルザークの作品」
「ピアノとの協奏が聴きどころのメンデルスゾーンのバイオリン・ソナタ」
「技巧が生きた激しいラベルのツィガーヌ」など……。

初心者向けの曲から高度なテクニックを駆使した曲まで、ドイツ留学で花開いた西川さんの音楽世界を心ゆくまで楽しめることだろう。
(取材・越智田)

 

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