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掲載日: 2013.07.23

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東近江市五個荘近江商人屋敷 館長 百々 孝義さん(大津市在住・65歳)

東近江市の五個荘金堂地区は、美しい歴史的景観が残る「重要伝統的建造物群保存地区」。この魅力を少しでも多くの人に伝えたいと情熱を燃やすのは五個荘近江商人屋敷(外村繁邸・外村宇兵衛邸・中江準五郎邸・藤井彦四郎邸)館長の百々孝義(どどたかよし)さん。元々、旅行会社のサラリーマンだったが、「定年後は何かの形で社会貢献をしたい」と決心し、2011年に館長に就任した。アイデアを駆使して魅力発信に奮闘する日々だ。

感動創出のお手伝い

「これからは観光産業で養ってきたキャリアを生かしていきたい」と考えていた矢先、商人屋敷館長の公募を知った百々さん。元来、滋賀の歴史に興味があり、近江商人にも大きな魅力を感じていたので迷わず応募し、応募者多数の中から試験に合格した。
館長就任後、まず最初にスタッフを集めて「どうすれば商人屋敷の良さが伝えられるか」を話し合った。
「ディスカッションの結果、確信したのは来場者への説明が大切だということでした。この商人屋敷には大きな魅力と、歴史的な価値があります。しかし、どの程度実感してもらっているか」と言う百々さん。「私たちの説明の仕方で大きな差が出ます。お客様の『ときめき』『共感』『感動』を引き出すには、我々自身に問題があると気が付きました。そこで、お客様の年齢や興味に応じて、少しでも分かりやすく説明させてもらうように改善しました。たとえば、女性の方には台所の説明を丁寧にするなどとしました。60歳前後の女性に『おくどさん』の話をすると、懐かしがられて大いに盛り上がりました」
これ以外にもアンケートなどで、来場者のニーズを分析。案内掲示板を増やすなどした。
さらに、「計画→実行→評価→改善」のローテーションを繰り返し、前年の反省を次年度の計画に反映していくなどサラリーマン時代の経営ノウハウを生かしている。

企画展の充実が課題

一度来てくれた人が二度、三度来てくれるようにするにはどうすればいいのか。
リピーターをいかに増やすかが課題だ。そのために百々さんは企画展の充実に力を入れている。
これまで、企画展の定番として位置付けられていたのは同館最大のイベントである「商家に伝わるひな人形めぐり」。毎年、会期中には通常の5倍の来館者がある。古式ゆかしく豪華で大きなひな人形は来館者を圧倒するもので、18回目を迎えた今年も古い商家に伝わる御殿雛(ごてんびな)や家宝雛(かほうびな)など、江戸から平成までの100組のひな人形を一堂に展示した。
一方、夏期に開いてきた「近江の麻展」は、今回からはテーマを「昭和の暮らしを懐かしむ」へとリニューアル。蒸し暑い日本の夏を涼しく快適に過ごす知恵や工夫を紹介している。期間も2カ月に延長し、夜間開館(納涼開館)のときは竹あかりでライトアップするなどして盛り上げている。
「歴史や自然に関する基本的な部分はすでに確立されていますので、さらにそれ以外にいろいろな角度から検討を加え、新しい目で見直していくことが必要です。もちろん独自性や土着性は欠かせません。五個荘から『触れ合い』『本物』『癒やし』を新しい形で発信していければと考えています」と百々さん。これからは「歴史遺産として商人屋敷を大切にする一方、これらを歴史の『舞台』と考え、当時の暮らしを想像できるような工夫をしながら理屈抜きで感動が得られるように『表現の仕方』を研究していきたいと考えています」
言葉から百々さんの熱い思いが伝わってきた。
(取材・鋒山)

 

 

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