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掲載日: 2014.04.30

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ピアニスト 椿 佳美さん(大津市在住・48歳)

作曲家・ショパンに魅せられ、ショパンの足跡をたどってワルシャワ、パリに留学し、生誕200年の2010年から4年がかりで全作品演奏リサイタルを達成したピアニストがいる。大津市の椿佳美(つばきよしみ)さんだ。今年は新たに、ショパンと同時代を生きたドイツの作曲家・シューマンのピアノ作品全曲演奏をスタートし、新境地を目指す。

ブーニン現象きっかけに

ピアノの詩人とも呼ばれているショパン。メロディーは甘く、上品で優雅。宝石のように美しく、乱暴に扱うと壊れてしまいそうなほど繊細で、故郷ポーランドへの思いが込められている。
日本でもメジャーな存在のショパンだが、全ての曲を網羅したリサイタルは珍しい。
「ショパンの全曲演奏は私の悲願でした。200曲近くあり、楽譜をそろえるだけでも大変でした。でも、終盤では終わってしまうのが寂しいほど、充実していました」
ショパンに惚れ込んだきっかけは、東京芸術大学在学中に起きた「ブーニン現象」だった。
当時、弱冠19歳のスタニスラフ・ブーニンがショパン国際ピアノコンクールで他を圧倒する成績で優勝。一気にブームが巻き起こった。
ピアノ講師だった母親の手ほどきで4歳からピアノを始め、小学5年生で「第30回 全日本学生音楽コンクール(毎日新聞社主催)大阪(西日本)大会 ピアノ部門小学校の部」で1位に入賞し、ピアノへの道を進んだ椿さん。ショパンの曲にも親しんではいたが、ブーニンの演奏に触発され、あらためて魅力を再認識した。

ショパンを追ってワルシャワ、パリへ

大学在学中にポーランドで開かれたショパン講習会に約1カ月間参加した椿さん。「もっとショパンを知りたい!」という思いが抑えきれず、卒業後もワルシャワのショパン音楽院へ留学した。
共産主義体制が崩壊したばかりで、パンや肉を買うのに30分も並ばなければならない生活だったが、ワルシャワでの5年間はとても幸せだったという。
ポーランド各地で演奏し、オーケストラとの共演や国際ピアノコンクールでの入賞など本場で着実に力をつけていった。
「ワルシャワは、暮らしの中にショパンが溶け込んでいます。CMやニュースのオープニングはもちろん、街の至るところでショパンの曲が流れています。常にショパンを感じられる街で過ごした5年間は、私の宝物です」
その後、ショパンの第二の故郷となったパリへ留学。ショパンだけでなく、他の音楽家の作品にも触れた。ショパンがパリで大きな影響を受けたように、椿さんもパリで演奏の幅が一気に広がったという。
パリ留学中の1997年、当地で開かれた「ミウォシュ・マギン国際ピアノコンクール」で3位に入賞、同時に大津市文化奨励賞も受賞した。
「ワルシャワとパリ、両方の地で暮らしたことによって、ショパンの望郷の念をより強く感じました。片方しか行っていなかったら、今の演奏にはなっていなかったでしょう」
30歳で帰国し、リサイタルや著名なオーケストラとの共演を続け、多くの人にショパンの魅力を伝えてきた。2011年には滋賀県文化奨励賞を受賞した。

シューマンは3年かけて

椿さんの新たな挑戦がこれから始まる。
ショパンと同時代を生きたシューマンのピアノ作品全曲演奏をスタートさせるのだ。1回目は5月11日(日)。8回にわたって演奏し、最終公演は3年後の2017年10月になるという。
「穏やかさと激しさの二面性を持つシューマンの音楽。曲に込められた妻・クララへの愛情を感じ取ってください」
(取材・福本)

 

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