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2024年に滋賀県で行われる国民スポーツ大会（※）を目指して活動中の女子ラグビーチーム「BREEZE」の監督を務める小堀文雄さん。2013年、滋賀県になかった女子ラグビーチームを発足させ、昨年の国体近畿ブロック予選で悲願の１勝を果たした。
小学校教諭でもある小堀さんは、安全性が高く誰もが楽しめる「タグラグビー」の普及活動を勧め、子どもたちにラグビーの楽しさを伝えている。
※2023年から、「国民体育大会」の名称が「国民スポーツ大会」に変更されます。
LAKE SIDEのキッカーとして、コンバージョンキックを蹴っている小堀さん
幼少期より身体を動かすことが大好きだった小堀さん。サッカー、陸上、野球と様々なスポーツに取り組み、最終的にラグビーの虜となった。ラグビーはボールを持って自由に走ったり、蹴ったりできる。そして何より、相手をかわしてトライを取ることが爽快だった。
大学卒業後は一般企業に就職し、滋賀県のLAKE SIDE(レイクサイド)というラグビークラブチームに入り活動を続けていた。そんな時、LAKE SIDEの先輩に誘われ13人制のリーグラグビー日本代表のセレクションを受けると、思いがけずオーストラリア強化遠征メンバーに選ばれた。仕事を取るか、ラグビーを取るか。「こんなチャンスは二度とない」という両親の応援もあって、迷った挙句退職することにした。
遠征後はラグビーの聖地ニュージーランドに行き、現地でアルバイトをしながらラグビーを続けた。レベルの高い選手と出会い、夢中でラグビーに打ち込んだ。
帰国して小学校の教師になったあとも再びLAKE SIDEに加入し、主将や監督を務めた。低迷していたチームを立て直し、リーグ昇格など大きな成果を挙げた。
2019年国体の近畿ブロック予選の試合のハーフタイムでの指導
2019年国体の近畿ブロック予選 初勝利を挙げた時
2013年、滋賀県ラグビー協会から「2024年の滋賀国民スポーツ大会に向けて女子ラグビーチームを作りたいので、小堀に任せたい」との話を持ちかけられた。
「女子ということもあり不安があったが、お世話になった方々のためにやってみようと思いました」と小堀さん。こうして「BREEZE」が発足したものの、部員集めに苦労した。ラグビーをする女子なんてどこにいるのだろう。どうしたらいいか途方にくれた。小堀さんは、勤務する小学校の体育の授業にタグラグビーを取り入れてみた。子どもたちは夢中になってタグラグビーを楽しみ、BREEZEに入ってくる女子が出てきた。
7年経った今、約30人が在籍するまでになった。2018年、小堀さんは滋賀県女子代表の監督となり、国体のブロック予選に滋賀県として初出場を果たした。しかし、結果は惨敗。高校生ばかりのフレッシュなチームなので当然の結果であったが、悔しかった。
翌年の国体のブロック予選では、和歌山県相手に初勝利を果たし、選手、スタッフ一緒になって喜んだ。これまでの成果を感じた最高の瞬間だった。
2019年BREEZEの小学生の部が、タグラグビーの滋賀県大会で初の決勝リーグ進出を果した時
小堀さんは、勤務する小学校のタグラグビークラブの監督も務めている。今では、全国小学校タグラグビー選手権の近畿大会常連出場校となっており、2019年の部員は70人を超える大所帯となった。
「タグラグビーを全学年の体育の授業に取り入れています。ボールを持って走ることができるので、運動の不得意な子でも、男女問わずみんな楽しくできます」。放課後はグランドにいることが多いが、本業を疎かにできない。毎朝早起きして仕事をしているが、いつも子どもたちからパワーをもらっている。楽しそうな笑顔や声が疲れを吹き飛ばし、リフレッシュにつながるという。
「滋賀国スポは、ゴールではなく通過点。小学校、中学校、高校、大学、社会人とそれぞれのカテゴリーでもっとラグビーをする人を増やしたい。ラグビーで繋がる輪を広げていきたいのです。滋賀県で、どの年代でもラグビーを楽しめる環境を作りたいのです」と熱い思いを語ってくれた。
●お問い合わせ
滋賀ガールズラグビークラブ BREEZE
Mail:info@shiga-breeze.com
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2024年04月17日
2024年04月1日
